英仏海峡で沈没したドイツのUボートを発見、これまでの謎を解明
イギリスとフランスとを隔てる海峡で、沈没した旧ドイツ軍の潜水艦の調査が進められ、船体が確認された。
4年間かけて潜水艦を調査
その潜水艦とはUボートの「UC-18」だ。この潜水艦は1917 年、イギリス海軍の機密艦「レディ・オリーブ」と戦闘の末に沈没。同時に「レディ・オリーブ」も攻撃を受け、沈没したという。
水中映画監督のカール・テイラー氏と調査チームは、Uボートの専門家で、海洋考古学者のトーマス・テルモテ氏と緊密に協力。行方不明になっていた「UC-18」を見つけるために、4年かけて調査を進めてきたそうだ
そして先日、調査チームは「UC-18」を海底で発見し、沈没個所など、これまで謎だった部分を解明した。
記録とは沈没個所が異なっていた
このUボートは最終的に、水深70メートル以上もある海底で発見されており、驚くほど保存状態も良かったという。
当時、「UC-18」には28人が乗艦しており、記録では戦闘がジャージー島沖約13kmで行われたと報告されていたが、最終的に沈没船は、さらに西へ約64km離れた場所で見つかった。
また調査チームは、「UC-18」と戦って沈没した「レディ・オリーブ」と思われる艦船も発見したそうだ。テイラー氏は、次のように語っている。
「沈没の状況は長年の謎でしたが、ついに解明されました。ヨーロッパの歴史で激動の時期に、皆が払った犠牲を人々が認識するのに、このフィルムが役立つことを期待します」
この調査の模様は撮影されており、今年6月にドキュメンタリー番組「レディ・オリーブとドイツ軍の潜水艦を追跡」として、BBCで放送される予定となっている。(了)
出典元:BBC:Mystery solved after Guernsey divers find missing German U-boat(3/19)