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イスラエル軍が今度は、ガザ市の住民全員に避難命令

イスラエル軍が今度は、ガザ市の住民全員に避難命令
X_UNRWA

イスラエル軍は7月10日、ガザ地区北部にビラを投下し、ガザ市で暮らす住民全員に退去を命じた。

 

「ガザ市は危険な戦闘地域」

 

イスラエル軍は現在、ガザ地区北部のガザ市で激しい戦闘を続けており、数日前からガザ市のいくつかの地区の住民に避難するよう命じていた。

 

そして7月10日には、ガザ市にビラを投下し、「ガザ市は危険な戦闘地域のまま」だとし、住民全員に南部へ避難するよう命じたという。

 

ビラには、ガザ地区中部の町、Deir el-Balahやaz-Zawaydaへの安全な避難経路が示されていたそうだ。

 

イスラエル軍のガザ市への地上侵攻は、東部のシュジャヤ地区で始まり、今週はイスラエル軍の戦車が中央部と西部地区にも移動し、すでに数万人の民間人が南への避難を余儀なくされていた。

 

ただイスラエル軍は、度々パレスチナ人に避難を強いており、安全地帯に指定したエリアにも繰り返し攻撃を加えてきた。

 

実際には「死の回廊」だと警告

 

一方、ガザ地区の内務当局は、ガザ市の住民に、イスラエル軍の避難命令には従わないよう求め、この命令はパレスチナ人に対するイスラエル軍の心理戦の一環であると主張した。

 

また「安全な避難経路」は、実際には「死の回廊」であり、逃げる者は殺される可能性が高いと警告した。

 

実際、過去にも、ガザ地区を縦断するサラーフ・アッディーン道路を経由して南へ移動しようとした際に、パレスチナ人が射殺され、または拘束されている。

 

そのためガザ地区の内務当局は、ガザ市の住民に対し、南側へ逃れようとするのではなく、近隣地域へ避難するよう促した。

 

約140の集団墓地を発見

 

人権団体の「EuroMed Rights」によれば、ガザ地区全体で、約140の集団墓地が発見されたという。

 

またガザ地区の保健当局も、3つの病院付近で7つの集団墓地が発見され、子供や女性を含む520人以上の遺体が埋葬されていたと述べている。

 

さらにイスラエル軍が、ガザ市にある墓地をブルドーザーで破壊していると、住民らが報告している。

 

もっともイスラエル軍が、このように墓地を破壊するのは、これが初めてではない。今年の1月にも、南部のハンユニスにある墓地が、ブルドーザーで破壊されていたという。

 

ガザ地区では現在も、各地でイスラエル軍の砲撃や空爆が繰り返されており、10日も過去24時間で52人のパレスチナ人が死亡、208人が負傷したと報告されている。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: All civilians in Gaza City ordered to leave(7/10)

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