Switch news

知っておきたい世界のニュース

イギリスの米大使館前で反トランプ・デモ、ウクライナへの軍事支援停止に抗議

イギリスの米大使館前で反トランプ・デモ、ウクライナへの軍事支援停止に抗議
X_Paul Mason

イギリスのロンドンにあるアメリカ大使館の前に、多くの人々が集まり、トランプ大統領に対する抗議の声を上げた。

 

トランプ氏に対し「恥を知れ!」

 

トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領に対し鉱物資源の取引に応じるよう迫り、3月3日にはウクライナへの軍事支援の一時停止を命じた。

 

これを受け、ロンドンにあるアメリカ大使館前には、国会議員や多くの市民が集まり、トランプ氏に対し「恥を知れ!」などと声を上げたという。

 

ジョン・マクドネル下院議員は、最初にマイクを持ち、ゼレンスキー大統領を脅迫し、軍事支援を停止させたトランプ氏を非難した。

 

また掲げられたプラカードには、「銃撃されながら交渉してみろ!」や「ロシアとアメリカの帝国主義を打倒せよ。すべての占領を終わらせよ」と書かれていたという。

 

さらに「占領(されたまま)は平和とは言えない。ウクライナに正義を!」や「クレムリンを愛するピエロを追い出せ」「トランプ・プーチン、なんて醜く卑怯なチームだ」と書かれたプラカードも掲げられたそうだ。

 

デモ参加者は「ウクライナは売り物ではない!」と連呼し、ある演説者は、カナダやグリーンランド、パナマ運河を乗っ取ろうとするトランプ氏の政策を「ギャング資本主義」と呼んだ。

 

このデモに参加したウクライナ人の女性、ターニャさんは取材に対し、次のように語った。

 

「ここにいるのはとてもつらいです。ニュースをチェックする度、時間ごと1分ごとに状況が毎回変わるのがわかり、国を失い、子供たちの未来を失う可能性があるので、心が張り裂けそうです。(略)トランプ政権については、幻想を抱いていません。プーチンは以前からトランプと親友で、プーチンはどの演説でもトランプは素晴らしいと言っています」

 

 

「トランプはプーチンの側を選んだ」

 

またデモ参加者は、イギリス政府に対して、押収したロシアの資産をウクライナの防衛資金に充てることを要求。そして、トランプ氏をイギリスへ公式訪問させないよう訴えたという。

 

「トランプ訪問阻止(Stop Trump’s Visit)」の主催者の1人であるゾーイ・ガードナー氏は、トランプ氏の訪問が実現すれば、ロンドンでより大規模な抗議デモが行われると警告し、次のように語った。

 

「トランプに、ロンドン訪問や国王との夕食会で報いるべきではない。もし訪問が実現すれば、もっと大規模な抗議デモを組織することを約束する。悲しいことに、トランプはプーチンの側を選んだ。そして我々は目を覚まして、それが事実であり、トランプは我々の味方ではないことを認識する必要がある。そしてトランプが我々の味方でないなら、国王との夕食会や公式訪問で彼を称えるべきではない」

 

米副大統領の発言にも猛反発

 

一方、イギリスの議会では、アメリカのJ・D・バンス副大統領に対する批判が高まっている。

 

イギリスやフランスは、停戦後のウクライナに約3万人の部隊を派遣しようとしているが、それについてバンス氏はFOXニュースのインタビューで、「アメリカがウクライナで経済的利益を持つ方が、30~40年も戦争をしていない、そこら辺の適当な国が2万人の部隊を派遣するより、ましな安全保障だ」と述べたという。

 

これに対してイギリスやフランスでは、バンス氏に対する批判が沸き起こり、特にイラクやアフガニスタンの戦闘にも参加したイギリスでは、議員から「非常に無礼だ!」「謝罪せよ!」といった声が上がった。

 

その後、バンス氏は「イギリスやフランスとは言っていない。(両国は)アメリカ軍と過去に戦ってきた」と釈明したが、イギリス主導の「有志連合」については疑問を呈した。(了)

 

出典元:METRO:Pro-Ukraine protesters demand ‘Putin’s puppet’ Trump is stripped of state visit(3/5)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top