100歳の中国人男性が新型コロナウイルスから回復、武漢では新たな感染者がゼロに
中国で新型コロナウイルスに感染した100歳の男性が、無事に退院したとして、注目を集めている。
感染した人の中で最も高齢
その男性(名前は明らかにされていない)は新型コロナウイルスに感染し、2月24日に湖北省武漢市にある産婦人科及び小児医療の病院に入院したという。
その後、13日間に及ぶさまざまな治療を受け、この感染症を克服。3月7日に病院を退院したそうだ。
中国国営メディアの新華社によれば、この男性は1920年生まれでちょうど100歳になっており、新型コロナウイルスから回復した人の中で最も高齢だという。
複数の持病を抱えていた
男性はこのウイルスに感染する以前から、アルツハイマー病や高血圧、心不全などの持病を患っていたとされている。
この複雑な状況のため、軍から派遣された医療専門家により複数回診断が行われ、伝統的な中国の薬を使った抗ウイルス療法など、さまざまな治療が試みられたとか。
そして最終的には、血漿治療が行われ、回復することになったそうだ。
武漢で新たな感染者がゼロに
一方、中国の武漢では3月19日、ついに新型コロナウイルスの新たな感染者がゼロになった。
以前から習近平国家主席が武漢を訪れ、終息宣言を出し、中国全体でも新たな感染者が減っていると言われてきた。
しかしBloombergによれば、この状況も一時的なものに過ぎない可能性があるという。
実際、ある疫学の専門家は、他のパンデミックに見られるパターンを基に考えると、中国は今後も新たな感染の「第2波」に直面する恐れがあると警戒を呼び掛けているとか。
そもそも今回の新型コロナウイルスは、検知するのが難しく、SARSよりも長く周囲にとどまっていることから、その性質上「復活」のリスクが高まっているそうだ。(3月19日)
追記、20日に共同通信から感染者ゼロに関する新たな情報がもたらされたので、以下に記す。
共同通信によれば、新型コロナウイルス感染症の被害が最も深刻な中国湖北省武漢市で、10日に行われた習近平国家主席による視察に合わせ、症状の残る多数の患者が隔離を急きょ解除され、一部の感染検査も停止されたことが19日、分かったという。
隔離施設の医師が共同通信の取材に、武漢市の状況改善は欺瞞だと告発したそうだ。
医師は、習氏への配慮から対策成功アピールのため治療中の患者数を意図的に減らしていると指摘。中国で現場の医師がこうした告発を行うのは異例のことだ。
政府で18日に新規感染者が0人になったと発表したが、医師は政府の集計は「信頼できない」と断言したという。(了)
出典元:新華社:Coronavirus-infected centenarian discharged from hospital after recovery(3/7)
出典元:Bloomberg:As China’s Virus Cases Reach Zero, Experts Warn of Second Wave(3/19)
出典元:共同通信:武漢の改善、欺瞞と医師が告発(3/20)