宇宙飛行士の給料はいくら? 意外に知られていないNASA発表の金額
宇宙飛行士は、誇張抜きに、命がけの仕事と言える。なので、高額な給料をもらっていても驚く人は少ないだろう。だが、高額といっても、実際の金額は幾らくらいなのだろうか?
米国連邦公務員の一般給与表による規定
アメリカの場合、宇宙飛行士は国家公務員ということになり、年棒額は公務員の「一般給与表(General Schedule)」に規定されている。NASA(アメリカ航空宇宙局)が発表している規定の金額をこれからご紹介したいが、それを高いと見るか安いと見るかは人それぞれ。ただ、あらかじめ次のことを知っておくと、金額の見方が少し変わってくるはずだ。
宇宙飛行士になるには、それ以前に航空機パイロットとしての経験が必要となる。NASAの場合、ジェット機パイロットとして3年以上の経験か、1000時間以上の飛行時間が求められる。
これと同時に、科学、エンジニアリング、数学のうちどれかの分野の学位も必須要件だ。さらに、大学入試の何倍も難しいと言われるNASA独自の筆記試験にも受からなければならない。
このような条件をクリアしたエリートが宇宙飛行士、というわけだが、その給料はというと……
グレードGS12〜GS13まで
米連邦公務員の「一般給与表(General Schedule)」は、いくつものグレード(階級)に分かれており、宇宙飛行士はグレードGS12〜GS13に分類される。1つのグレードは、飛行士(職員)の勤続年数と勤務成績により、さらに1〜10のstep(ステップ)に刻まれている。
さて、一番給料が安いのは新入りの宇宙飛行士で、分類としてはGS-12のstep1。基本の年棒額は66,167ドル(約713万円)と決まっている。レベルが同じGS12でも、stepが上がって10になれば、年棒86,021ドル(約926万円)に。
経験を積み、優秀な飛行士として認められ、最高ランクのGS13 step10となった場合は、年棒102,28ドル(約1100万円)だ。この額は基本給なので、勤務場所やミッションの危険度などに応じて特別手当などが加算されることになる。
最近NASAは、有人月活動計画「アルテミス(Artemis)」に向けた新人宇宙飛行士を募集したが、その際に提示された年棒の総額は104,898ドル〜161,141ドル(約1130万円〜約1740万円)だった。(了)
出典元:Metro:How much does Nasa pay its astronauts?(5/21)
出典元:NASA:Astronauts(Q&A)