経済制裁を受けたロシアで、コンドームの売り上げ急上昇
経済制裁の影響が、全く予期しないところに現れた。ロシア国内で、コンドームが異常に売れているというのだ。今後の品薄や値上げを心配したカップルたちが、今のうちに買いだめしているらしい。
売り上げ170%増
海外メディアの調べによると、ロシア最大のオンラインストア「Wildberries」では、3月前半のコンドームの売上高が、昨年同時期と比較してなんと170%も増加。ロシアのドラッグストアチェーンである「36.6 Pharmacy」では26%増、一般のスーパーマーケットでは30%増となっているそう。
ウクライナ侵攻に関連した経済制裁で、コンドームを対象としている国は少ないようだ。例えばイギリスのブランド「Durex」は、ロシアを非難しつつも、ロシアで相変わらず販売を続けている。品薄になっている訳ではないよう。
では、なぜ急に売れているのか?
ロシアの大手アダルトショップ「Prezervativnaya」を経営するYesenia Shamoninaさんは「みなさん、今後に備えて買っている」とメディアに話す。すでにコンドームは値上がりし、ブランドによっては50%高となっているにもかかわらずだ。
値上がりの原因は品薄でなく、ロシアの通貨であるルーブルの暴落。ウクライナ侵攻による政情不安定や経済制裁の影響を受けて、ルーブルの価値は大幅に下落した。そのため、ロシアの販売業者は、コンドームを輸入するのに以前より多くのルーブルを払わなければならなくなっているそう。その分が販売価格に上乗せされ、コンドームの値段が上がっている。
ロシア政府もコンドームは想定外
コンドームの需要急増には、ロシア産業貿易省も驚いたようだ。消費者の気持ちを落ち着かせるために、こんなコメントを発表したと報じられている。
「その製品(コンドーム)が不足することは考えられません。生産量が最も多い国はタイ、インド、韓国、中国ですが、それらの国はロシアへの輸出を続けています」
ロシアは年間600億個のコンドームを輸入しているとのこと。国内生産は年間100億個。輸入が頼みと言えるだろう。(了)
出典元:Metro:Condom sales soar in Russia as lovers fear sanctions could cause shortages(3/20)
出典元:today:Russians stocking up condoms over fears of price increase, supply shortage brought about by sanctions(3/22)