【ウクライナ】マリウポリでロシア軍が化学兵器を使用か?
イギリスの複数のメディアは、ロシア軍により化学兵器が使われたと報じている。
正体不明の物質をドローンで投下
タブロイド紙の「MailOnline」によれば、ロシア軍はマリウポリに化学兵器を放ち、ウクライナ軍は呼吸困難やめまいを訴えているという。
ウクライナのアゾフ大隊からの未確認の報告では、正体不明の物質がロシア軍の無人機から、マリウポリ市に投下されたとしている。
この報告は「テレグラム」によって行われたとみられ、「原因不明の毒物」によって、街の防衛隊員が「呼吸困難」「呼吸不全」「前庭失調症候群(運動失調)」などの症状に見舞われたと伝えているそうだ。
また「The Guardian」も、ロシアの無人偵察機が4月11日の夜遅くに、南東部の都市マリウポリに有毒物質を投下した可能性があるとする、ウクライナ当局の発表を報じている。
ウクライナの国会議員・イヴァンナ・クリンプシュ氏も、未知の物質は「化学兵器である可能性が最も高い」と主張。現地時間午後10時頃に攻撃があったと主張し、ツイッターに「今朝、ロシアはマリウポリの守備隊に対して、化学兵器を使用すると脅迫した」と書き込んだ。
イギリスのリズ・トラス外務大臣も、ロシア軍がマリウポリの人々への攻撃で化学兵器を使用した可能性があると認めている。
Reports that Russian forces may have used chemical agents in an attack on the people of Mariupol. We are working urgently with partners to verify details.
Any use of such weapons would be a callous escalation in this conflict and we will hold Putin and his regime to account.
— Liz Truss (@trussliz) April 11, 2022
化学兵器使用を推進する発言
実はこの数時間前、ドンバス地方の親ロシア派の将軍は、化学兵器使用を推進するような発言をし、国営メディアに「ウクライナのモグラを地下から追い出す」と語っていたという。
またイギリス政府も4月11日には、ロシア軍が化学兵器の白リン弾を使用する可能性を警告していた。
ただし今回、使用されたとみられる化学兵器の種類については分かっていない。
ウクライナ軍「弾薬が尽きている」
マリウポリのヴァディム・ボイチェンコ市長によれば、ロシア軍がウクライナへの攻撃を開始して以来、この町では1万人以上の民間人が死亡しているという。
またウクライナ軍第36海兵旅団はFacebookで、ロシア軍に囲まれたマリウポリを制圧するための「最後の戦い」に備えていると述べた。
彼らは11日の早朝、「弾薬が尽きているので、おそらく今日が最後の戦いになるだろう」と投稿している。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war latest: Ukrainian women and girls kept in a basement for 25 days by Russian troops, with nine now pregnant, says rights official(4/11)