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ロシアの首都・モスクワに対し大規模なドローン攻撃、一部の建物に被害

ロシアの首都・モスクワに対し大規模なドローン攻撃、一部の建物に被害
Twitter/Visegrád 24

ロシアの首都・モスクワがドローン攻撃を受け、一部の建物などが被害を受けたと報じられている。

 

高級住宅街を飛ぶ様子を目撃

 

この攻撃は5月30日の朝(現地時間)に行われたらしく、SNSに投稿された動画にも、モスクワの高級住宅地、ルブリョフカ地区の住宅や、南西部のタワーマンションの上空を飛行するドローンが映っていたという。

 

ロシア国防省は、8機のドローンがモスクワの街を狙ったと発表。次のように述べている。

 

「今朝、ウクライナ政権はモスクワ市内の標的に、テロリストのドローン攻撃を開始した。そのうち3機は電子戦によって制圧され、コントロールを失い、意図した目標から逸脱した。また、別の5機のドローンは、モスクワ地域の地対空ミサイルシステム『Pantsir-S』によって撃墜された」

 

しかしロシアのメディアは、ドローンの数は何倍も多く、30機以上が攻撃に参加していたと伝えている。また、ある住宅街の警備員は、次のように語っている。

 

「6時15分に大きな爆発音で目が覚め、それから45分間、10分おきくらいに6回ほどの別の爆発音があった。みんなバルコニーに出たり、外に出たりしていたが、何が起こっているのか誰も理解していなかった」

 

ロシアの著名な国会議員であるAlexander Khinshtein氏は、自身のTelegramチャンネルで、「モスクワの5つの異なる地域でドローンが撃墜された」とし、「そのうちの少なくとも2つは、プーチン大統領のノボ・オガリョボ公邸など、ロシアの政治エリートが多く住む高級住宅街・ルブリョフカ地区上空を飛んでいた」と述べている。

 

2人が負傷、建物が軽度の被害

 

ドローンのうち3機は市の南西部にある住宅を直撃したが、爆発は報告されていない。

 

また他のドローンは撃墜されたらしく、その後テレビに出演したプーチン大統領は、モスクワの防空網を称賛。ウクライナ軍が、民間人を攻撃することでロシア人を怖がらせようとしていると述べたという。

 

ただしモスクワ市長のセルゲイ・ソビャーニン氏は、この攻撃で2人が負傷し、建物は軽度の損害を受けたと述べている。

 

ウクライナ製のドローンか?

 

無人機のうち少なくとも1機は、ウクライナのウクジェット(Ukrjet)社が製造した「UJ22」だったとみられている。

 

「UJ22」は軽飛行機を縮小したような外観で、航続距離は800km、飛行時間は最長6時間。ウクライナ国境からモスクワまでの距離は、約455kmとされている。

 

ロシア側はこの無人機による攻撃を、ウクライナ軍によるものとして非難。ロシア外務省は、「ロシアは、ウクライナ政権によるテロ攻撃に対し、可能な限り厳しい措置を取る権利を持っている」と述べた。

 

一方、ウクライナ側は、この攻撃の責任については否定している。またウクライナの首都・キーウでは、毎日のようにロシア軍によるミサイルとドローン攻撃が行われ、30日の朝にも24時間で3回も空爆にさらされたという。(了)

 

 

出典元:The Guardian:Large-scale drone attack hits Moscow for first time in Ukraine war(5/30)

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