ガザ地区の病院が攻撃を受け、500人が死亡か、世界各国が非難
ガザ地区にある病院が攻撃を受け、多くの死傷者を出し、衝撃が広がっている。
300人から500人が死亡か
攻撃を受けたのは、アル・アハリ・アラビ(バプテスト)病院だ。17日の午後8時半頃(現地時間)、突然病院が爆発し、巨大な炎が建物を包み込んだという。
病院には当時、イスラエル軍の空爆で負傷した人や、自宅よりも安全だと考え、避難を求める市民が集まっていたそうだ。
その後、ガザ地区の保健省は、病院への攻撃で少なくとも500人が死亡し、死者数はさらに増えるだろうとの見方を示した。一方、ガザ市民防衛のスポークスマンは、死者数を約300人と発表している。
Over 500 Palestinians killed, hundreds others injured in an lsraeli airstrike on a hospital in Gaza Strip. pic.twitter.com/uAou5NZazP
— TIMES OF GAZA (@Timesofgaza) October 17, 2023
In one airstrike, lsrael killed and injured hundreds of Palestinians who were seeking shelter at a hospital’s yard in Gaza. pic.twitter.com/x2GagJwBUl
— TIMES OF GAZA (@Timesofgaza) October 17, 2023
国際的な非難の声が寄せられる
イスラエル軍はこの病院への攻撃については関与を否定しており、初期調査の結果、爆発は「ハマス」のロケット弾攻撃の失敗によるものだと示唆されると述べた。
しかし爆発の規模を考えると、使われた武器は「ハマス」の能力を超えるものであり、すでに国際的な非難の声が、イスラエルに向けられている。
トルコ外務省は声明で、これは「野蛮な攻撃」だとし、「今日、ガザの病院が標的とされた結果、何百人ものパレスチナ人が命を落とし、多くの負傷者が出たことに深い憤りを感じている」と述べた。
またイラン外務省も声明を発表し、「野蛮な戦争犯罪」だと指摘。イランの国営メディアも「非武装で無防備な人々、数百人の死傷者を出した」と報じた。
カタール外務省は「イスラエルによるガザ地区への攻撃が、病院、学校、その他の人口密集地区にまで拡大したことは、危険なエスカレーションである」と声明を発表。
カナダのジャスティン・トルドー首相も記者団に対し、次のように語った。「ガザから発信されるニュースは恐ろしいものであり、絶対に容認できない。戦争にはルールがあり、病院を攻撃することは許されない」
エジプトとヨルダンも、この攻撃を「可能な限り強い言葉で非難する」との声明を発表している。
米大統領との会談をキャンセル
イギリスでは、労働党のキール・スターマー党首が、「アル・アハリ・アラビ・バプテスト病院で何百人もの死者が出ている光景は、破壊的であり、絶対に正当化できない」とし、「国際法は守られなければならない」とXに投稿した。
スコットランドの第一首相であるハムザ・ユサフ氏も、「この攻撃は、可能な限り最も強い方法で明確に非難されるべきだ。これを正当化することはできない」と述べたという。
パレスチナ暫定自治政府のアッバス議長は、今回のガザ地区の病院への攻撃を受け、アメリカのジョー・バイデン大統領との会談をキャンセルした。
両者の会談は、18日にヨルダンで行われる予定だったという。
パレスチナ保健省の最新情報によると、10月7日以来、ガザ地区で約3000人が死亡し、1万2500人が負傷したという。またヨルダン川西岸地区でも、61人が死亡、1250人以上が負傷したそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: hundreds feared dead in Gaza hospital blast; Biden cancels Jordan visit(10/17)