イスラエル軍がガザ中部で攻撃を激化、子供4人を含む14人のパレスチナ人が死亡
イスラエル軍はガザ地区の中部で攻撃を急増させており、数多くのパレスチナ人が殺害された。
過去数日間で、ガザ中部への攻撃が急増
イスラエル軍は4月9日、ガザ中部のヌセイラト難民キャンプにある、アル・ザワイダ地区の建物を空爆したという。
これにより倒壊した建物の中から、4人の子供を含む少なくとも14人の遺体が回収されたそうだ。
ヌセイラト難民キャンプには、従来からの居住者だけでなく、家を追われたパレスチナの避難民たちが、密集して暮らしているという。
民間防衛隊は、現在も瓦礫の中で犠牲者の捜索を続けているが、過去数日間で、ガザ中部地域に対するイスラエル軍の攻撃が明らかに急増しているそうだ。
On the eve of Eid al-Fitr, Palestine Red Crescent ambulance teams transferred the bodies of five martyrs and one injured individual due to the Israeli occupation’s bombing of a house in the Zawaida area in central #Gaza.
📷 Filmed by PRCS volunteer: Ahmed Wishah pic.twitter.com/tIXdVkC5UT— PRCS (@PalestineRCS) April 9, 2024
一方、イスラエル軍が撤退した南部のハンユニスでは、再び瓦礫の中から13人の遺体が発見された。
国連がイスラエルの主張に反論
イスラエル軍は4月8日、ガザ地区に419台の支援物資を積んだトランクが到着し、9日には468台のトラックがイスラエルとの陸路を経由して入ったと発表した。
しかし国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、実際にはガザ地区への支援物資の搬入量は増加していないと主張している。
UNRWAは日次報告書の中で「ガザ地区に流入する人道支援物資の量に大きな変化はなく、北部へのアクセスも改善されていない」と報告した。
またUNRWAは4月8日に、223台のトラックがガザ地区へ入ったが、これは同機関が1日に必要としている500台のトラックの半分にも満たず、半分の搬入が阻止されたと発表している。
しかもトラックの多くには支援物資が半分しか積まれておらず、イスラエル側は数を水増ししていると主張している。
英外相、武器売却を停止せず
イギリスのデービッド・キャメロン外相は、アメリカの外相との共同記者会見で、イスラエルへの武器売却に関するイギリス政府の立場は変わらないと述べた。
先週、イギリスの元上級判事3人を含む、法曹界の600人以上が、イスラエルへの武器売却を停止するよう政府に求めた。
イギリス政府は2022年、イスラエルに対し4200万ポンド(約80億円)の武器を供給したと言われている。
しかしキャメロン外相は4月9日、「最新の評価では、(武器)輸出許可に対する政府の立場は変わりません。(略)そしてこれまでと同様に、この評価の元で、私たちはこの立場を維持し続けるつもりです」と述べたという。
アムネスティ・インターナショナルUKのクリスティアン・ベネディクト氏は、キャメロン外相の発言について、次のように述べて批判した。
「これは、デービッド・キャメロン外相が、自身と他のイギリス政府当局者を、イスラエルの戦争犯罪、アパルトヘイト、そしてジェノサイドへの現在の共謀から遠ざける機会を逃した、また1つの機会となった」(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Israel blocked half of March food convoys – UN(4/9)