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イスラエル軍の空爆により、3人の人質が誤って死亡した可能性【ガザ地区】

イスラエル軍の空爆により、3人の人質が誤って死亡した可能性【ガザ地区】
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イスラエル軍は昨年死亡した人質3人について、自軍の空爆が原因である可能性が高いと認めた。

 

イスラエル軍の空爆で死亡した可能性

 

10月7日に「ハマス」により拉致されたニック・バイザー伍長と、ロン・シャーマン軍曹(いずれも19歳)、そしてフランス系イスラエル人の民間人、エリア・トレダノさん(28)の遺体は、昨年12月14日にガザ地区のトンネル内から回収された。

 

そして3人の家族は先週、イスラエル国防軍(IDF)の関係者から、人質らがIDFの行動の結果、命を落としたことが明らかになった、と知らされたという。

 

イスラエル軍は昨年11月、「ハマス」のAhmed al-Ghandour旅団長を空爆で殺害したが、その際3人の人質も死んだ可能性が高いとし、声明で次のようにも述べた。

 

「調査結果は、3人がIDFの空爆の副産物によって死亡した可能性が高いことを示唆している。これはすべてのデータを考慮した際の、可能性の高い推定です。彼らの死亡状況を確実に判断することはできません」

 

「ハマス」側の主張を否定していた

 

3人の家族は昨年、人質が「ハマス」によって殺されたと知らされていたが、今年1月、イスラエル軍は、空爆によって人質が死んだとする「ハマス」側の主張を否定していたという。

 

11月の空爆は、トンネルに隠れていたAhmed al-Ghandour旅団長を狙ったものだったが、当時のイスラエル国防軍の調査では、攻撃中、その地域に人質がいることを知らなかったと結論づけたとし、次のように述べている。

 

「攻撃当時、イスラエル国防軍は標的となった施設内に、人質が存在するという情報を持っていなかった。さらに、人質が別の場所にいたことを示唆する情報があったため、その地域は人質の存在が疑われる地域に、指定されませんでした」

 

今回の調査結果は、「ハマス」に拘束されている残りの人質を帰国させるために、停戦協定を結ぶよう、イスラエル政府に対し、圧力を高める可能性があるという。

 

イスラエル軍がガザ地区各地で攻撃

 

一方、イスラエル軍は9月16日にも、ガザ地区各地で攻撃を行い、中部のヌセイラト難民キャンプでは空爆により、少なくとも3人のパレスチナ人が死亡したという。(10人が死亡したとの情報も)

 

 

またガザ地区北部でもイスラエル軍の攻撃が続いており、ベイトラヒヤの町では、パレスチナ人3人が殺害された。

 

北部のガザ市でも、イスラエル軍は住宅に空爆を行い、少なくとも4人のパレスチナ人が死亡したそうだ。

 

南部の安全地帯に指定されたアル・マワシ地区でも、パン屋が攻撃を受け、5人のパレスチナ人が殺害されたという。

 

ヨルダン川西岸地区でも、イスラエル人の不法入植者の暴力が続いており、先日はパレスチナ人の学校が襲撃され、その様子が撮影された。

 

 

この襲撃は、ヨルダン川西岸地区の町、Jerichoにある学校「Ka’abneh Bedouins School」に対して行われたものだ。

 

パレスチナ自治政府の外務省は、入植者の暴力が、パレスチナ人に対するイスラエルの「民族浄化」の延長であると非難。またこうした襲撃は、イスラエル政府が奨励しており、イタマル・ベン・グヴィル国家安全保障大臣を含む、「極右閣僚」による政策を反映していると指摘した。(了)

 

出典元:The Guardian:Israeli military admits ‘high probability’ it mistakenly killed hostages(9/15)

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: No respite for Palestinians amid growing attacks(9/16)

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