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イスラエル軍が国連レバノン暫定軍の基地に強制侵入、戦争犯罪の可能性

イスラエル軍が国連レバノン暫定軍の基地に強制侵入、戦争犯罪の可能性
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イスラエル軍がレバノン南部に駐留する、国連平和維持軍の基地に侵入したとして、非難を浴びている。

 

イスラエル軍の戦車が基地に砲撃

 

平和維持活動をしている国連レバノン暫定軍(UNIFIL)によれば、イスラエル軍は13日、戦車2台を使い、1つの基地の正門を破壊、強制的に侵入してきたという。

 

イスラエル軍の戦車は、国連レバノン暫定軍の基地に砲撃。基地から約100mの地点で砲弾が炸裂し、その後煙が発生したそうだ。

 

基地にいた隊員らはガスマスクを使用していたにもかかわらず、煙の発生後に異常な症状を示したため、15人の隊員が治療を受けたという。

 

またイスラエル軍は、国連レバノン暫定軍の兵站物資を運ぶ輸送の車列も妨害したとされている。

 

伊首相もネタニヤフ首相に抗議

 

国連のグテーレス事務総長は13日、イスラエル軍が国連レバノン暫定軍の基地内に強制侵入したと報告を受け、「平和維持軍に対するあらゆる攻撃は、戦争犯罪に当たる可能性がある」と警告した。

 

国連報道官のStephane Dujarric氏は声明で、「平和維持軍に対する攻撃は、国際人道法を含む国際法に違反する。それらは戦争犯罪を構成する可能性がある」と述べた。

 

またイタリアのメローニ首相も、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談を行い、イスラエル軍による、国連レバノン暫定軍に対する攻撃は「容認できない」と伝えという。

 

イタリアは、レバノンでの平和維持活動に大きく貢献しており、国連レバノン暫定軍にも多くの隊員を派遣している。

 

レバノンで「飢餓」が広がる可能性

 

イスラエル軍は12日、レバノンの首都・ベイルート北部にあるKeserwan地区を空爆。レバノンの保健省は13日、この攻撃により少なくとも16人が死亡し、21人が負傷したと明らかにした。

 

国連の専門家は、イスラエルの猛攻撃により、レバノンでの「飢餓」が急増する可能性があると警告している。

 

すでにレバノンでは農民の40%が避難し、地元での生産が混乱しており、イスラエルが9月中旬に本格的な空爆を開始する前から、レバノン国内での食料自給が不安定な状態になっていたという。

 

ガザ地区でも多くの子供が犠牲に

 

イスラエルのメディア「N12 News」によれば、13日にはレバノン側からドローンが発射され、ハイファ北部の町、Binyaminaで39人が負傷、そのうち5人が重傷を負ったという。

 

またイスラエル軍は、ガザ地区北部を完全に包囲し、病院を攻撃。さらに13日には北部に空爆を行い、カフェの近くで遊んでいた子供5人が殺害された。

 

ガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプでも、イスラエル軍の空爆が実施され、子供6人を含む家族8人が死亡したそうだ。

 

 

国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」によれば、昨年10月以来、イスラエル軍はガザ地区で1万6400人以上の子供を殺害しているという。

 

そのようなイスラエルに対し、アメリカのバイデン大統領は、弾道ミサイル迎撃システム「THAAD」と、システム運用のために米軍の人員を送ると明らかにした。(了)

 

出典元:The Guardian:Middle East live: US to send antimissile system and military personnel to Israel(10/13)

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