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チョルノービリ原子力発電所は大丈夫か?ドローン衝突後も、ドーム内で火災が継続

チョルノービリ原子力発電所は大丈夫か?ドローン衝突後も、ドーム内で火災が継続
X_@ZelenskyyUa

2月14日、ウクライナにあるチョルノービリ(チェルノブイリ)原子力発電所にロシア軍のドローンが激突したが、その後もドーム内では火災が続いたという。

 

24時間体制で消火活動

 

国際原子力機関(IAEA)は2月15日、「ウクライナの消防士たちが、くすぶっている火を完全に消すために、凍えるような寒さの中、24時間体制で作業している」と明らかにした。

 

IAEAのチームはその後、爆発現場への立ち入りを許可され、ドーム(New Safe Confinement:NSC)の被害を評価するために広範囲にわたる調査を実施。

 

放射性物質の放出を防ぎ、原子炉を保護するために建てられたアーチ型のドームの屋根に、穴が開いているのを確認した。しかしIAEAのチームは、その場所の放射線レベルに変化はなかったと報告している。

 

周囲で放射線レベルが上昇する可能性

 

一方、ウクライナ危機対策専門家核センターのオルガ・コシャルナ博士は、「密閉が破られました。換気システムの働きが変わり、放射線レベルが上昇するのは明らかです」と述べている。

 

ただし放射線レベルの上昇は、立ち入り禁止区域を超えることはないと考えられている。

 

IAEAは、「屋根の被覆材に燃えやすい物質が燃え広がった」との見方を示しており、延焼を防ぐ消火活動により「被害の修復作業の開始が遅れている」と述べた。

 

IAEAのグロッシ事務局長は、「ドローンが主要な原子力施設の大型防護構造物を攻撃し、損傷させたことは、明らかに非常に深刻な事件だ。この壊滅的な戦争中に私が繰り返し述べてきたように、原子力施設への攻撃は絶対に許されない。決してあってはならないことだ」と述べている。(了)

 

出典元:IAEA:Update 276 – IAEA Director General Statement on Situation in Ukraine(2/15)

出典元:METRO:Nuclear expert issues Chernobyl update after it emerges fires are still burning(2/16)

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