フランス人宇宙飛行士、来年にはISSでミシュラン・シェフの美食を味わう予定

来年、国際宇宙ステーション(ISS)に向かう予定の宇宙飛行士が、豪華な食事を持っていくことになった。
ミシュランの星を10個獲得したシェフ
その宇宙飛行士とは、フランス人宇宙飛行士のソフィー・アデノさんだ。
欧州宇宙機関(ESA)は7月2日、アデノさんがフリーズドライの宇宙食だけでなく、ミシュランの星を10個獲得したシェフによるロブスタービスク(スープ)やフォアグラ、オニオンスープといったフランスの伝統料理も、ISSで味わう予定だと発表した。
また他にも、フランス料理のソースである「ヴルーテ」や、豆とクリーミーなポレンタを添えたチキン、細切り牛肉の黒ニンニク煮込み、デザートなども用意し、ISSに運ぶという。
厳格な基準を満たす必要
実は、国際宇宙ステーションに運ばれる食料は、厳格な基準を満たさなければならない。
ISSによれば、 「国際宇宙ステーションに運ばれる食料は、パンくずがなく、軽量で、少なくとも24カ月保存できなければならない」という。
このため、ほとんどの食事は、宇宙機関が提供する様々な選択肢の中から選ばれ、缶詰や真空パック、またはフリーズドライにされて作られるそうだ。
宇宙で最初に食事したのはガガーリン
ソ連の宇宙飛行士、ユーリ・ガガーリンは宇宙で食事をした最初の人間として、記録されている。
1961年4月の歴史的なミッションで、ガガーリンは牛肉とレバーのメインコースとチョコレートで栄養を補給したが、それらは全てチューブから絞り出されたものだったという。
現代の宇宙飛行士は、新鮮な果物や野菜も利用でき、10食に1食は乗組員の好みに合わせて用意される。
アデノさんのメニューは、ミシュランの星を10個獲得し、2011年には「世界のベストレストラン50」で最優秀女性シェフに選ばれたフランス人シェフ、アンヌ=ソフィー・ピックさんによって作られたという。(了)
出典元:The Guardian:Lobster bisque and onion soup on ISS menu for French astronaut(7/2)