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人質にされたイスラエル人の家族が議会に乱入、怒りをぶちまける

人質にされたイスラエル人の家族が議会に乱入、怒りをぶちまける
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ガザ地区で「ハマス」により人質にされているイスラエル人の家族らが、議会に乱入し、議員たちに怒りをぶちまけた。

 

怒りを露わにする家族

 

人質にされているイスラエル人の家族らは1月22日、財務委員会の公聴会が開かれている部屋に押し入り、議員たちに抗議の声を上げた。

 

家族たちは、人質になっている親族の写真を掲げ、その場にいた議員らに、人質を解放させるためにさらなる行動をとるよう要求したという。

 

下の動画では、家族らは議員に向かって、「恥を知れ!」と怒鳴り、「彼ら(人質)は、私たちだけの兄弟ではなく、あなた方の兄弟でもあるでしょう」や「人質が死につつある時に、目を覚ませ!ここに座ったままでいるな!」と叫んだそうだ。

 

 

さらに別の男性は怒りで顔を紅潮させながら「ネタニヤフ首相は昨日、やってきて、(人質に関するハマスとの)取引はないといった。一体、彼には、取引の交渉をしないというどんな権利があるのか!?」と訴えた。

 

また他の家族も「俺はあんたたちに尋ねる、もしこれ(人質)があんたたちの子供だったら、どうするつもりなんだ?」や「彼は、もう自分の子供を108日も目にしていないんだぞ!4歳の娘と、8歳の男の子だ!彼ら(の写真)を見ろ!何をするべきか、言ってみろ!彼が108日間、どんな風に息をしているのか、考えてみろ!」「俺はあんたらを行かせはしない!あんたらが俺たちに協力するまで、全員を(ここで)追求し続ける!なぜなら私たちは、彼ら全員を今すぐ取り戻す必要があるからだ!今すぐにだ!」と怒りをあらわにしたという。

 

これに対してネタニヤフ政権で連立を組んでいる、委員長のモシェ・ガフニ氏は親族を落ち着かせようとし、「人質の救出は、ユダヤ教義において最も重要な教えであり、特に命を守ることが緊急に求められている。今回の場合がそうだ。私たちは、あなたたちの苦しみを理解している。子供たちや兄弟、女性を安全に、家に連れて帰らせるために、できることは何でもする」と述べた。

 

これに対して家族は「だったらユダヤ教の掟に基づいて、内閣を解散させろ!首相のところに行って、内閣を解散させると言え!」と訴えたそうだ。

 

「ハマスからの真の提案はない」

 

ネタニヤフ首相は21日、人質の解放と引き換えに、ガザ地区からの軍の完全撤退などを求めたハマス側の提案を拒否。翌日には、人質の家族と面会し、彼らに対し「ハマスからの真の提案はない。テーブルに上がっていない」と述べたという。

 

人質たちの家族は21日夜にも、ネタニヤフ首相の邸宅の近くに集結し、交渉のテーブルに着くよう声を上げたそうだ。

 

イスラエル側は最長2カ月の休戦を承認か?

 

しかし23日、イスラエルのメディアなどは、ネタニヤフ政権がガザ地区での戦闘に関する、新たな調停案を受け入れたと報じた。

 

その調停案は、「ハマス」が人質にした人々全員を、数段階に分けて解放させるのと引き換えに、イスラエル軍がガザ地区での戦闘を最長2カ月間休止するというものだ。

 

まず第1段階では、60歳以上の男女や医療支援を必要とする人質が解放の対象となり、第2段階ではイスラエル軍の女性兵士と、60歳未満の兵士ではない男性、最終段階でイスラエル軍の男性兵士が対象となる。

 

またイスラエル側も、国内の刑務所に収監されているパレスナチ人を、全員ではないにしても釈放すると述べている。

 

すでにネタニヤフ政権は、この調停案を約10日前に承認し、調停者に伝えたという。

 

しかしハマス側は、紛争が完全に終結するまでは、人質の解放を伴う、いかなる種類の調停も締結しないと主張しており、イスラエル側も、それは実現しないと繰り返し述べている。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Families of hostages storm Israeli parliament meeting(1/22)

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