18歳の母親、2歳児を灼熱の車内に放置し逮捕。理由は「アニメ映画を見るため」

毎年、夏になると話題になるのが、車内での閉じ込めによる熱中症だ。今年の夏も、親になることとは何かを考えさせられるような、閉じ込め事故が発生した。
駐車場に放置された2歳児
7月19日の午後5時49分頃、フロリダ州レイクシティの映画館「Regal UA Cinema 90」のスタッフから駐車場の車内で、泣いている赤ちゃんがいるとの通報が入り、警察が出動した。その当時の気温は34.4度。体感温度は41.7度に達していたという。
この映画館の駐車場は屋外にしかなく、猛暑の中で発見された赤ちゃんは、顔を赤らめて汗だくで泣いており、車には鍵がかかっていた。
児童ネグレクトの容疑で逮捕されたのは、兄と姉、そして娘とともにやってきたトリプラ・メリエックス容疑者(18歳)だ。警察によると、保護された赤ちゃんは30分以上車内に放置されていたという。
警察は車の窓を破って赤ちゃんを保護。すぐに病院へ搬送されたため、命に別状はなかった。
最初は一緒に映画を見ていた
メリエックス容疑者の供述によると、最初は映画を一緒に見ていたが、娘が泣き出し、他の観客の迷惑になると考えてロビーに連れ出した後、車内に残したという。最初は自分が様子を見に行き、続いて兄と姉が順番に確認したが、最終的には放置してしまった。
映画館のスタッフは「泣き止まない娘に非常に困っているようだった」と証言している。
メリエックス容疑者の夫は、彼女が娘の泣き声に対して非合理的な判断をする傾向があり、「彼女は子育て関連のストレスに対して、良くない反応をすることがある」と指摘している。
警察署長は、「このような状況下で子どもを車内に放置することは容認できません。子どもの安全を最優先に考えるよう、すべての親に強く訴えます」と声明を出している。
レイクシティ警察署が作成した逮捕報告書には、メリエックス容疑者が「鍵をかけたのは事故だった」と主張し、車のそばに立ちながら「たいしたことではない」といった様子で振る舞っていたと記録されており、警察はその態度を「非常に無頓着」と表現している。
母親が鑑賞を優先した映画とは
娘の命を危険にさらしてまで、メリエックスが見たかった映画とは『劇場版スマーフ/おどるキノコ村の時空大冒険』だ。
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メリエックスは母親であることよりも、まだ子どもでいたかったのではないかと考えさせられる事件だ。(了)
参考:Law&Crime「Wasn’t a big deal’: Mom locks crying 2-year-old in sweltering car for ruining her ‘Smurfs’ movie experience, returns to finish the film with her own siblings, cops say」(7/19)
参考:Lake City Police DepartmentのFacebook「Press Release」(7/21)