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イスラエル軍が「グローバル・スムード船団」へドローン攻撃、化学兵器も使用か?

イスラエル軍が「グローバル・スムード船団」へドローン攻撃、化学兵器も使用か?
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ガザ地区へ支援物資を届けるために航海を続けている「グローバル・スムード船団」が9月23日、大規模なドローン攻撃を受けた。

 

15機のドローンによる攻撃を受ける

 

「グローバル・スムード船団」からの報告によれば、23日深夜から24日にかけて、少なくとも15機のドローンによる大規模な攻撃を受けたという。

 

当初、ドローンは船団の上空に展開し、偵察活動を行っていたが、やがて攻撃を開始。複数の船舶で爆発が起き、帆などが損傷し、通信も妨害されたそうだ。

 

また一部の船舶に対しては、ドローンにより化学物質が投下されたとの情報も流れている。ただし現時点では、負傷者の報告はない。

 

ネルソン・マンデラ元大統領の孫であるマンドラ・マンデラ氏や、活動家のグレタ・トゥーンベリ氏など、複数の著名人を乗せた船「アルマ号」は、直接の被害を受けていないが、通信妨害を受けたと報告されている。

 

「グローバル・スムード船団」側は、以前から海上封鎖を突破するなと警告を受けていたことから、今回の攻撃がイスラエル軍によるものだとの見方を示している。

 

イタリア海軍がフリゲート艦を派遣

 

イタリアのアントニオ・タイヤーニ外相は24日に声明を発表し、船団が9月23日の夜遅くにギリシャ沖を出航した後、10回以上の爆発が起きたとの認識を示した。

 

また乗船していた活動家の中には「イタリア国民や国会議員、欧州議会議員」が含まれているとし、イスラエルのテルアビブにあるイタリア大使館に情報収集を命じ、またイスラエル側には、改めて乗組員の保護を保証するよう要求した。

 

イタリアのGuido Crosetto国防相は、船団が夜間にドローン攻撃を受けたことを非難。イタリア海軍のフリゲート艦を船団に向けて派遣する、と明らかにした。

 

その後、スペイン政府も、「グローバル・スムード船団」の保護と支援のため、東地中海へ海軍の艦船を派遣すると発表した。

 

国連人権高等弁務官事務所のThameen al-Kheetan報道官は声明で、「ドローンやその他の物体による攻撃と嫌がらせについて、独立した、公平で徹底的な調査が行われなければならない」と発言。「この違反行為の背後にいる者は、責任を問われるべきだ」と述べたという。

 

ガザ地区では84人のパレスチナ人が死亡

 

一方、ガザ地区では9月24日もイスラエル軍の攻撃が続けられ、南部のハンユニスではドローン攻撃で少なくとも1人のパレスチナ人が死亡したという。

 

またイスラエル軍は、ガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプにある「アル・アハリ・スタジアム」を攻撃。このスタジアムは避難民用のシェルターに改造されており、この攻撃により、女性7人と2人の子供を含む、少なくとも12人が殺害された。

 

ガザ地区の医療関係者の話によると、24日の夜明け以降、ガザ地区全域でイスラエル軍の攻撃により、少なくとも84人のパレスチナ人が死亡し、そのうち北部のガザ市では50人が死亡したという。

 

さらにガザ地区南部で支援物資を求めていた少なくとも11人が、配給所付近で射殺されたそうだ。

 

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、3800人の子供を含む少なくとも1万5600人の患者が、ガザ地区の外で救命治療を受けるため、搬送されるのを待っていると発言。WHOは患者の避難を支援しているとし、治療へのアクセスが緊急に必要だと訴えた。

 

イスラエルのリゾート地エイラートは9月24日、イエメンから発射されたドローンの攻撃を受け、残骸とみられる物体が落下し、20人が負傷して病院へ搬送されたという。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills 84 Palestinians in war-devastated Gaza strikes(9/24)

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