ガザ地区のパレスチナ人が密かに南アフリカへ、背後でイスラエルが関与か

先日、数多くのガザ地区の住民が、密かに南アフリカ共和国へ移動していることが判明した。
イスラエルの空港から南アフリカへ
中東メディア「アルジャジーラ」によれば、ガザ地区から脱出した153人のパレスチナ人が11月13日の朝に、南アフリカのヨハネスブルグ近郊にあるO・R・タンボ国際空港に到着したという。
彼らはイスラエルのラモン空港を出発し、ケニアのナイロビを経由して、南アフリカへ到着したそうだ。
これらのパレスチナ人らの移送には、ドイツに本部を置く非営利団体「アル・マジド・ヨーロッパ」が関与しており、その背後でイスラエルが支援していることが徐々に明らかになった。
イスラエルがガザ地区からの追放を奨励か?
妻と共に南アフリカへ到着したパレスチナ人の男性、Loay Abu Saif氏によれば、妻が「アル・マジド・ヨーロッパ」のウェブサイトに登録し、その後「選ばれた」という。
そしてガザ地区南部のラファからバスで、イスラエル国境沿いのカレム・アブ・サレム国境検問所(イスラエルではケレム・シャローム)まで連れて行かれ、そこで検査を受けた後、イスラエルのラモン空港へ向かったそうだ。
当初は最終目的地を知らされず、ケニアのナイロビでチャーター機に乗り継いだ時、初めて南アフリカのヨハネスブルグへ向かうことを知ったという。
南アフリカ当局は当初、これらのパレスチナ人の渡航書類にイスラエルの出国スタンプが押されていなかったため降機を許可しなかったが、その後入国が認められたそうだ。
Abu Saif氏によれば、渡航費用は1人あたり約1400ドル(約22万円)から2000ドル(約31万円)かかり、子供や乳幼児も同額の料金が課せられたという。
またガザ地区から避難してきた人々は今後の計画をそれぞれ立てており、その後、オーストラリアやインドネシア、マレーシアへ向かった人もいるようだ。
Abu Saif氏は、今回の移送についてイスラエル軍が支援していると見ており、「アルジャジーラ」の記者も「パレスチナ人がイスラエルの調整なしに、出国した可能性は低い」との見方を示している。
人権活動家らも、イスラエルがこの移送計画を通じて、ガザ地区からのパレスチナ人の追放を奨励し、他国への定住を支援していると非難しているという。(了)
出典元:Aljazeera:‘Trip of suffering’: Gaza evacuee details 24-hour journey to South Africa(11/14)


























