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トランプ大統領が温室効果ガス対策の根拠を撤回、専門家らが厳しく批判

トランプ大統領が温室効果ガス対策の根拠を撤回、専門家らが厳しく批判
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アメリカのトランプ大統領は2月12日、温室効果ガス対策の根拠となる「危険性認定」を撤回すると明らかにした。

 

排ガス規制の根拠を撤回

 

「危険性認定」とは、オバマ政権時代に作られたもので、温室効果ガス対策で排ガス規制をする際に、何を危険物質にするか、の根拠となってきた。

 

そして二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスが増加することにより、高温や異常気象に繋がり、公衆衛生と福祉に有害であると判断され、ガソリン車や工場での排ガス規制につながってきた。

 

しかしトランプ大統領は12日の記者会見で、「危険性認定」が「アメリカの自動車産業に深刻な損害を与え、消費者の負担を大幅に増大させた」と主張。この解釈の撤回は「史上最大の規制緩和措置」になると述べた。

 

さらにトランプ氏は、「危険性認定」を「新たな環境詐欺の法的根拠」と表現し、「オバマ政権とバイデン政権は、この詐欺を利用して数え切れないほどの雇用を破壊した」と主張した。

 

化石燃料産業のための判断

 

これに対し複数の専門家や元政府関係者、州知事などは、トランプ氏が、深刻化する汚染や気候変動の影響から人々を守るよりも、化石燃料産業のためにこの判断をしたと非難している。

 

科学擁護団体「憂慮する科学者同盟」のレイチェル・クリータス氏は、次のように述べた。

 

「これはすべて、事実をプロパガンダにすり替え、少数の人々を豊かにし、残りの人々を傷つけるという、トランプ政権の権威主義的な戦略の一部です。EPA(環境保護庁)のゼルディン長官は、私たちの健康と環境を守るというEPAの責任を完全に放棄した。」

 

また元国務長官で、バイデン政権で気候変動特使を務めたジョン・ケリー氏も、次のように批判した。

 

「危険性認定の撤回は、オーウェル的な統治(全体主義)を新たな高みへと引き上げ、世界中の人々と財産に甚大な被害をもたらす。警告サインを無視しても、嵐を止めることはできない。より多くのアメリカ国民が、嵐の進路に直接さらされることになる」

 

カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事も声明で、次のように非難した。

 

「この無謀な決定が法廷闘争を乗り越えれば、より多くの致命的な山火事、より多くの猛暑による死者、気候変動に起因する洪水や​​干ばつ、そして全国の地域社会へのより大きな脅威につながるでしょう。しかもEPA(環境保護庁)は、何十年にもわたって公衆衛生を守ってきた圧倒的な科学を無視しているのです」

 

さらにオバマ元大統領も、トランプ氏が、温室効果ガスによる気候温暖化の規制を廃止する決定を下したことに懸念を表明し、次のように述べた。

 

「本日、トランプ政権は、排気ガス規制や発電所規制の根拠となっていた、危険性認定を撤回した。この認定がなければ、私たちはより安全で、より健康で、より気候変動と闘う能力が低下する。すべては化石燃料産業がさらに儲けるためだ」

 

トランプ大統領は昨年9月にも、国連での演説で気候変動問題について語り、「これは世界が犯した史上最大の詐欺だ」と述べ、気温上昇に関する国連などの予測は「全て間違っていた。愚かな人間が作った」などと主張していた。(了)

 

出典元:The Guardian:‘Reckless decision’: experts, officials and lawmakers decry Trump administration’s rollback on landmark climate filing – live(2/12)

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