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Spotifyが批判を受け、有害行為をしたアーティストの楽曲削除を撤回

Spotifyが批判を受け、有害行為をしたアーティストの楽曲削除を撤回
Pexels

音楽のストリーミング配信を提供するスウェーデン企業「Spotify」が、有害と判断される行為を行ったアーティストの楽曲をプレイリスト上から削除する、などとした指針を撤回することがわかった。

 

“有害行為”に関する指針の内容とは

 

有害行為を行ったアーティストの楽曲を削除する、とした指針は先月10日に発表されたもの。

 

この指針においては、アーティストの行為によって楽曲を判断するわけではない、と前置きしつつ、プレイリストの作成等における“編集上の判断”は企業価値に影響を与えると説明。

 

“アーティストやクリエーターが著しく有害、あるいは憎悪に満ちた行為(一例としては子供への暴力や性的暴力など)を行った際、我々がいかにして当該アーティストやクリエーターと協働、あるいは支援するかということに影響を及ぼす可能性がある”、などとしていた。

 

この指針に基づき、“我々の指針に違反する内容があるとの通報を受けた際には、(権利保持者との協議の上で)当該のものを取り除く、あるいは我々のサービスにおけるプロモーションやプレイリストの作成を行わない可能性がある”と伝えていた。

 

 

実際に一部アーティストの楽曲を削除

 

一方、Spotifyによるこの指針に対しては、批判が巻き起こることとなる。

 

同社はこれに基づき、指針の発表後にR. Kelly とXXXTentacionの楽曲をプレイリストから削除。

 

彼らの楽曲をSpotifyが実際にプレイリストから削除したことで、音楽を提供する企業である同社がアーティストの行為に善悪の判断を下すべきか否か、という論争が巻き起こることとなった。

 

ちなみに米国のR&Bシンガーソングライターとして知られるR. Kellyは、若い女性や未成年の少女との性的行為により、複数もの告発を受けていた。

 

 

またR. Kelly同様楽曲がプレイリスト上から削除された米国のラッパーXXXTentacionは、妊娠していた元交際相手に対する暴力など、多くの暴力沙汰に関与したことが知られている。

 

 

しかしながら、このようなスキャンダルや暴力沙汰は音楽業界においては珍しいことではなく、ネット上ではなぜこの2人のアーティストが標的となったのか、ということに関しても疑問が持ち上がっていた。

 

批判を受け指針の撤回に

 

このような批判を受け、SpotifyのCEOであるDaniel Ek氏は、「これは誰が正しいことをして誰が間違ったことをしたのか、などといった倫理的可否を判断するものではない」と弁明。

 

さらに同社が発表した声明文においては、“全てのジャンルにおいて、我々の役割はアーティストに規制を行うことではない”とし、“したがって我々はアーティストの行為に関わる指針の施行を放棄する”と言及。

 

結果Spotifyは今月1日、指針の発表からわずか1ヵ月にも満たないにも関わらず、この撤回を行うに至ることとなった。

 

他方で同社はアーティスト自身の行為により楽曲を削除しないとする一方、白人至上主義などのコンテンツを含むヘイトスピーチにあたる楽曲は引き続き削除する、としている。

 

 

わずか一カ月未満で撤回された今回の指針。楽曲が削除されたアーティストらが行った行為は決して許されることではないが、それと音楽活動は別物だ。

 

アーティストとSpotify自身のためにも、今回の指針の撤回は良かったのではないだろうか。(了)

 

出典:The Verge:Spotify to walk back its policy on hateful content(5/25)

出典:The Guardian:Spotify to review its ‘hateful conduct’ policy following industry criticism(5/25)

出典:BuzzFeed News:Spotify Reversed Its Policy And Will No Longer Punish Musicians For “Hateful” Conduct(6/1)

出典:BuzzFeed News:Spotify’s CEO Says He Regrets How The R. Kelly Move Was Handled(5/31)

出典:The Local Sweden:Spotify backtracks on ‘harmful or hateful conduct’ policy(6/2)

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