インドの病院でMRIの機器に男性が吸い寄せられて死亡、警察が医師らを逮捕
先々週、インドで医療用機器の磁気共鳴画像装置(MRI)に吸い寄せられて男性が死亡するという事故が起きた。
磁力に吸い寄せられて男性が死亡
この事故が発生したのは1月27日の夜、場所はインド西部の都市、ムンバイにあるNair病院とされている。
警察によれば死亡した男性はRajesh Maruさん(32)とされ、酸素ボンベのシリンダーを運ぶためMRIのある部屋に入ったところ、強力な磁力によって機器に吸い寄せられて亡くなったという。
このため警察は刑法304条にのっとり、業務上過失致死の容疑で病院の医師と職員1人を逮捕したと述べている。
正確な死因について調査を進める
当初の捜査では、酸素ボンベはMRIの磁力に引き寄せられ、機器に衝突して損傷。男性はそこから漏れ出した液体酸素を吸い込んだために死亡したと見られていた。
しかし現在、警察は監視カメラの映像などを分析するなどして、男性の正確な死因について調査を進めているそうだ。
男性の叔父であるJitendra Maruさんによれば、Rajeshさんは職員からMRIのスイッチが切られていると説明され、シリンダーを部屋へ運ぶよう求められたが、実際に電源は切られていなかったという。
以前はニューヨークでも事故が発生
MRIは体の内部を撮影する機器だが、強い磁場を発生させるため鉄が含まれる金属を部屋の中へ持ち込むのは禁止されているとか。
しかし2014年にもニューデリーの病院で同様の事件が起きており、その時は2人の病院関係者が酸素タンクとMRIの間に4時間も押さえつけられ、ケガを負っている。
また2001年にはアメリカのニューヨークにある病院で、MRIの検査を受けていた6歳の男の子が、飛んできた金属製の酸素タンクによって頭部を損傷し、死亡する事故も起きているという。
今回の事故でムンバイがあるMaharashtra州政府は、犠牲者の家族に賠償金として50万ルピー(約86万円)を支払うことを発表している。(了)
出典元:The guardian:Man dies after being sucked into MRI scanner at Indian hospital(1/30)
出典元:USA TODAY:Indian man dies after being sucked into an MRI machine while carrying an oxygen cylinder(1/30)
出典元:FOX NEWS:Man dies after being sucked into MRI machine, police say(2/1)