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米ドローン撃墜事件を受け、民間航空会社がイラン空域での飛行を回避し始めている

米ドローン撃墜事件を受け、民間航空会社がイラン空域での飛行を回避し始めている
flickr_revedavion.com

20日にアメリカ軍の無人偵察機「グローバルフォーク」が撃墜された事件を受け、多くの民間航空会社によりイラン空域での飛行を回避する動きが広がっている。

 

英航空会社が空域を避けると発表

 

イギリスの航空会社「ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)」は先日、イランによってコントロールされている湾岸地域の空域を今後、避けて飛行すると発表した。

 

BAのこの反応は、アメリカ政府が国内の航空会社に対し、同空域での飛行をしないよう求める動きから来ているという。

 

問題の飛行空域は、ペルシャ湾の奥にまで広がった範囲で、ホルムズ海峡の半分をカバーしており、オマーン湾の北半分のエリアも含まれているそうだ。

 

通常はこの空域に、1日数百便の飛行機が行き来をしていると言われている。

 

他の航空会社も同様の措置

 

また「KLMオランダ航空」や「ルフトハンザドイツ航空」、「カンタス航空」「シンガポール航空」も、今後はこの空域を避けて飛行することを確認しているという。

 

アメリカの「ユナイテッド航空」も、ドローンが撃墜される1日前に、インドのムンバイとニューアーク空港(ニュージャージー州)を結ぶ便(西回り)の運航を中止していたそうだ。

 

湾岸諸国の中で最も大きな航空会社「エミレーツ」も現在、紛争の可能性があるエリアから離れたルートを再設定することも含めた、予防措置を取っていると発表している。

 

アメリカでは6月21日の早い時間帯、すでに米国連邦航空局がアメリカのパイロットに対して、この空域での飛行を避けるよう指示を出していたそうだ。

 

というのも、イランの革命防衛隊によって米軍のドローンが撃墜された時、50マイル(約80km)離れた場所に民間の飛行機がいたからと考えられている。

 

flickr_Bill Abbott P-8

「哨戒機も撃ち落とすことができた」

 

一方、イラン側はドローン撃墜に関連して、新たにショッキングなコメントを発表した。

 

イラン革命防衛隊航空宇宙軍のAmir Ali Hajizadeh司令官は、Tasnim通信の取材に対し、アメリカ軍のドローンを撃墜した当時、付近に35人が乗ったP-8哨戒機が飛行していたと発言。(※正式にはP-8哨戒機は9人乗りとされている)

 

その上で「この飛行機はわれわれの空域に入っていたため、撃ち落とすこともできた。しかし我々はそれをしなかった」と述べたという。

 

このP-8(ポセイドン)は多くの電子機器を積み、対潜または対艦兵器を搭載した哨戒機とされている。

 

またHajizadeh司令官は、ドローンについては最後の警告を行ってから10分後に撃墜したとも語ったという。

 

2014年には戦闘が行われていたウクライナ東部上空で、マレーシア航空「MH17」便が撃墜される事件があったが、同じようなことが起きないよう願う。(了)

 

 

出典元:INDEPENDENT:BRITISH AIRWAYS, KLM AND LUFTHANSA AMONG AIRLINES TO AVOID IRAN-CONTROLLED GULF AIRSPACE(6/21)

出典元:REUTERS:Airlines avoid parts of Iran-controlled airspace after U.S. regulator’s order(6/21)

出典元:NYPost:Iran says it refrained from blowing up US plane carrying 35 people(6/21)

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