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英首相、プーチンが侵攻したのは、ウクライナの「NATO加盟」が原因ではないと発言

英首相、プーチンが侵攻したのは、ウクライナの「NATO加盟」が原因ではないと発言
Twitter/Boris Johnson

先日、イギリスで保守党の春季大会が開かれたのだが、そこでボリス・ジョンソン首相が興味深い内容を語った。

 

原因はウクライナの「NATO加盟」ではない

 

ジョンソン首相は3月19日に開かれた保守党の春季大会で演説を行い、ウクライナでの戦争は「世界の転換点である」との見解を述べた。

 

そしてプーチン大統領のウクライナへの侵攻は「NATOに対する懸念の結果ではない」と発言。「プーチン大統領はウクライナがすぐにNATOに加盟すること、または西側のミサイルがウクライナに設置されるとの見通しも、本当は信じていなかった」と語った。

 

その上でジョンソン首相は「ウクライナにおける(民主主義の)成功が、モスクワでの民主化革命の引き金になることを恐れて、ウクライナに侵攻した」との見解を示した。

 

ウクライナの自由がロシアへ影響

 

ジョンソン首相は、キエフで自由が花開くことが許されるなら、ロシアで民衆の蜂起が起こるという見通しに、プーチン大統領が「完全にパニック」になっているとし、次のように述べている。

 

「彼はウクライナに怯えていた。なぜなら、ウクライナには自由な報道機関があり、自由な選挙が行われているからだ。ウクライナとロシアは歴史的に非常に近かったからこそ、そのウクライナ・モデルが自分とロシアに及ぼす影響を彼は恐れていたのである。彼は、モスクワのいわゆるカラー革命について完全にパニックに陥っている。だからこそ、プーチン大統領はウクライナの自由の炎を残酷に消し去ろうとしているのであり、だからこそ、プーチン大統領が失敗することが非常に重要なのだ」

 

※ちなみにカラー革命とは、ロシアの周辺国で起きた民主化革命のことで、ジョージア(バラ革命)、ウクライナ(オレンジ革命)、キルギスタン(チューリップ革命)、アルメニア(ビロード革命)で起きた革命の総称とされている。

 

そしてもし、プーチン大統領が今回の戦争に勝利すれば、このことはウクライナにとどまらず、「グルジア(現ジョージア)、そしてモルドバの自由の希望の消滅」をも意味するとし、「これはバルト海から黒海に至る東ヨーロッパ全域で、威嚇の新時代が始まることを意味する」と警告した。

 

また、プーチン大統領の、ロシアとウクライナの両国民の歴史的一体性という考えについても、「半神秘的なたわごと」「ノストラダムスとロシアのウィキペディアの出会い」と断じたそうだ。

 

その一方で、ジョンソン首相はロシアの指導者がすぐに変わるという希望はほとんどないことを認め、「クレムリンで民主的な自由がすぐに芽生えるとは思っていない」とも述べたという。(了)

 

出典元:METRO:Putin in ‘total panic’ over prospect of pro-democracy revolution, says Boris(3/19)

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