イタリアのメタルバンド、楽器が盗まれたとしてツアー中止の事態に
イタリアのメタルバンドがツアーの最中に楽器を盗まれたとして、残りの公演をキャンセルする事態となった。
カスタムされたギターを含むほぼ全ての機材
楽器を盗まれたのは、イタリアのデスメタルバンド「Fleshgod Apocalypse」。
同バンドはヨーロッパでのツアーの最中にあった今月2日、スウェーデンのヨーテボリで公演。
その後、宿泊先のホテルの近くに機材を搭載したバンを停車させていたが、翌朝確認すると侵入された形跡があり、車内にあったほとんどの物が盗まれていたことが判明したという。
「ギターに電子機器、無線にドラムのパーツ、さらには小道具からライトの制御盤に予備の備品まで、全てが盗まれた。正確な見積もりはまだ行っていないが、被害総額は1万5000ユーロから2万ユーロ(約190万~260万円)にも上るだろう」と語るのはFleshgod Apocalypseでピアノを担当するFrancesco Ferrini。
盗まれたものの中でも、ギターはカスタムされたオリジナルのものであったという。
Francescoはこれについて、「ギターは特別でカスタムされたものだ。それらにはヴァイオリンのように2つの“f”の文字があしらわれており、見分けるのが非常に簡単だ。世界中で他にこれを使用している者はいない」としている。
今後のツアー予定は全てキャンセルに
Fleshgod Apocalypseは今月、デンマークのコペンハーゲン、ドイツのハンブルクとマンハイム、ルーマニアのブラショフでも公演を行う予定であったが、この事件により全公演をキャンセルするとしている。
一方、既に楽器メーカーは可能な限り早急に、代替機材を制作するため動いているという。
また同バンドは盗まれた機材のリストをFacebook上で公開しており、同じものがインターネット上で売りに出されていないか、ミュージシャンらやファンに対し注意するよう呼び掛けている。
さらにFrancescoは「クラウドファンディングは好きではないが、もし本当に我々を助けたいのであれば、我々のオンラインストアから商品を購入することもできる」とファンに対してバンドの商品を購入することを呼びかけている。
楽器を盗まれたバンドはもちろんのこと、公演を待ちわびていたファンの思いをも踏みにじることとなった今回の事件。早急に犯人と盗まれた楽器が見つかることを願うばかりだ。(了)
出典:The Local Italy:Italian band’s live rig and one-of-a-kind instruments stolen in Gothenburg(4/6)
出典:Metal Underground:Fleshgod Apocalypse Has Equipment Stolen In Sweden(4/4)