タイでバイクとゾウの赤ちゃんが衝突、救急隊員が懸命の心臓マッサージ
タイの道路で、バイクとゾウの赤ちゃんが衝突し、懸命の救命措置が施された。その時の映像が注目を集めている。
道路を横断しようとしていたゾウの群れ
事故が起きたのは12月20日の夜、場所はタイ東部にあるチャンタブリー県の道路とされ、当時ゾウの群れが道を横断しようとしていたという。
しかしそこへバイクが通りかかり、ゾウの赤ん坊と衝突。バイクの男性に大きなケガはなかったそうだが、ゾウの赤ちゃんは道路上に白目をむいて、倒れてしまったそうだ。
当時、非番だった救急隊員のMana Srivateさん(26)は偶然その場に居合わせ、すぐにゾウの赤ん坊に蘇生措置を施し、心臓マッサージを続けた。その時の様子がこちら。
人間に置き換え心臓の位置を探る
Srivateさんによれば、これまでの仕事で数十人に蘇生措置を施したことはあったが、ゾウに対しては初めてだったという。
しかしネットの動画で見た記憶を頼りに、また人間に置き換えた場合を考え、ゾウの心臓の位置を探り当て、懸命に心臓マッサージを行ったそうだ。
そして10分後には、ゾウの赤ちゃんの意識が回復し、自ら動き始めたという。
母親のゾウの声が聞こえていた
Srivateさんは次のように語っている。
「それは命を救いたいという私の本能です。しかし私はずっと心配していました。というのもゾウの母親や他の仲間が、赤ん坊を呼ぶ声を聞いていたからです。でもゾウの赤ちゃんが動き始めた時は、私はほとんど泣きそうでした」
ゾウの赤ちゃんは治療のために一旦その場から離れたが、大きなケガがなかったため、すぐに事故現場に戻されたという。
その後に撮影された写真には、母親と思われるゾウと赤ちゃんが一緒に歩いていく様子が撮影されたそうだ。(了)
出典元:ABC net:CPR revives baby elephant hit by motorcycle in rural Thailand(12/23)
出典元:BBC:Thai man revives baby elephant with CPR after motorbike accident(12/22)