廃墟となった未来の東京を描く日本人アーティスト、その作品が海外でも話題に
廃墟となった未来の東京を描く日本人アーティスト・東京幻想さんが、海外のアート系メディアから注目され始めている。
「COMIGA!」や「daily geek show」といったフランス語メディアに取り上げられている彼の作品は、CGイラストで描いた風景。その特徴は、緑に溢れていることだ。
廃墟を描くアーティストはそれほど珍しくないが、大抵の作品には、生命のない冷たい風景が描かれている。それとは違い、彼がイメージする廃墟・東京は植物が支配する世界。そこには生命の息遣いがある。
新宿駅南口
廃墟と化した新宿駅を描いた作品。道路のアスファルト面が崩壊し、その下にある線路やホームが見えている。線路に溜まった水の中にイルカが泳いでいる。
池袋駅東口
植物に覆われた西武デパートのビル壁面は見事な滝だ。冠水した道路には水草が生い茂っている。
銀座和光ビル
銀座の名所のひとつ、4丁目にある和光ビル本館。崩れた内部を通して差す夕日に虚無感が漂う。
浅草花やしき
日本で最も歴史の古い遊園地「花やしき」も、遊ぶ人の姿はなく、植物が生い茂るのみ。
新宿駅東口
植物に侵食された「ビックカメラ」や「メガネスーパー」のビル。それでも生き残っている人類がいるのだろうか、東口前の広場に水田が作られ、東南アジアの田舎のような風景が広がっている。
渋谷109
渋谷・道弦坂下交差点にあるファッションビル「109(イチ・マル・キュー)」。未来にはこのあたりが工業地域になっているという設定だろう。今のお洒落な街とは正反対の姿に驚かされる。
横浜レインボーブリッジ
外装が崩れ落ち、構造物がむき出しになったレインボーブリッジ。海は干上がり、海底は草原に変貌している。
東京スカイツリー
東京の新しいシンボルといえるスカイツリー。それが横倒しになっている光景はショッキングだ。
国会議事堂
国会議事堂も植物に覆われ、その前は池になっており、ハスの葉が浮かんでいる。
駅のホーム
どこの駅かは不明だが、このリアルさにはノスタルジックな雰囲気が漂う。大都会・東京も、こんなふうに、廃墟になる時がいつか来るのだろうか……。
出典元:COMIGA!:Tokyo en ruine : des artworks imaginant une fin post-apocalyptique(6/19)