パンダがいない中国の動物園、ありえない動物「パンダ犬」を公開して物議に
中国の動物園が今月、パンダ犬なるものの飼育エリアを一般公開。入園客を喜ばせたり、当惑させたりしている。
パンダなのに動きが犬
中国·浙江省台州市にある台州動物園は、労働節(中国の祝日 5月1日)に合わせて2匹のパンダ犬(熊猫犬)を公開した。
これを見るために多くの人が来園し、その数は、5月1日から5日の間に数万人にのぼったと現地メディアが伝えている。
入園客が、撮影したパンダ犬の動画をSNSにアップしているのだが、これがネット上でも話題だ。パンダ犬という動物がいると思う人もいれば、首を振るさまが犬と同じなのは何かおかしいと言う人もいる。
The Taizhou Zoo in Jiangsu province has been slammed by tourists for painting dogs (chow chow) to look like pandas. 👀
China. pic.twitter.com/NyWleQ9Xaq— Funny News Hub (@Funnynewshub) May 8, 2024
ネット上で疑惑の声が膨れ上がったせいか、動物園は後日、パンダ犬の正体は毛を染めたチャウチャウ犬であることを認めた。
動物園への批判が噴出
海外メディアによれば、パンダ犬が偽物と分かってから、動物園に苦情や批判が殺到したそうだ。パンダ犬がパンダ(か犬)の一種だと思っていた入園客は騙されたと憤慨し、動物を愛護する人たちは、有害物質が含まれているかもしれない染料で動物を染めるのは虐待だと主張した。
ただ、動物園が客を騙したと言えるかどうかは分からない。問題のパンダ犬のエリアには説明のボードがあり、そこに「パンダ犬は実在する犬種ではない」ことと、「(パンダ犬は)普通の飼い犬に手を加えてパンダに似せたもの、または、生まれつきパンダそっくりの毛色のパターンを持った犬である」ということが書かれている。
また、毛の染色について動物園は、「人間も髪の毛を染めるので、犬の毛を染めても、髪の毛を染めるのと同じこと」だから問題ない、と言っている。
メディアの取材を受けた動物園のスタッフは、園の敷地が狭いため本物のジャイアントパンダを飼えない、と話す。また、チャウチャウ犬をパンダに仕立てるアイディアは、ネットから得たものだそう。(了)
出典元:The Star:‘Panda dogs’ main attraction at Taizhou Zoo(5/7)
出典元:The Sun:China zoo slammed for painting dogs to look like PANDAS after being forced to admit animals were dyed chow chows(5/6)