マダガスカルで洪水被害、人々が協力し、絶滅が危惧される数千匹のカメを救出
アフリカ大陸の南東に位置するマダガスカル島で、洪水が発生し、多くのカメが人々の協力で救出された。
1万2000匹のカメが洪水で流される
1月中旬、マダガスカル南部はサイクロン「Dikeledi」に襲われ、「ラバボロ・リクガメ・センター」がある野生動物保護区も、高さ1mの洪水に飲み込まれたという。
このセンターには、違法な野生動物の密売人から押収された、1万2000匹の「ホウシャガメ(Radiated tortoises)」と「クモノスガメ(Spider tortoises)」が収容されていたが、多くが洪水に流されたそうだ。
そこで保護区の職員や地域住民、さらには警察官までが救助活動に加わり、大きな容器を持って水の中を歩き、流されたカメを回収したという。
1万匹以上を救出した可能性
まだ正式にカメは数えられていないが、保護区の支部長によれば、少なくとも1万匹以上を救出したと考えているという。
またこれまでに約700匹の死んだカメが回収されたが、それらは洪水で岩や瓦礫に閉じ込められていたそうだ。
ただ幸いにも、ほとんどのカメは浮くことができ、実は泳ぎが得意なため、多くが救出され、その後保護区へ戻されたという。
しかし「ラバボロ・リクガメ・センター」にとって洪水は打撃となり、インフラの多くを失ったとされている。
センターにいるほとんどは「ホウシャガメ」で、このカメはマダガスカルおよび近隣のレユニオン島とモーリシャス島原産だという。
体長は一般的に約30cmだが、寿命は長く、100年以上生きることもあると言われている。しかし「ホウシャガメ」も「クモノスガメ」と同様、マダガスカルでは絶滅が危惧されているそうだ。(了)
出典元:ABC News:Thousands of endangered tortoises rescued in Madagascar after their sanctuary floods(1/24)