3本足で生き続ける野生のゾウが、南アフリカで目撃される【動画】
南アフリカの野生動物保護区で、1本の足を失ったゾウの歩く姿が撮影された。そのゾウは不自由な体でも群れに受け入れられ、守られていたそうだ。
動物保護区で目撃
3本足のゾウを撮影したのは、サファリツアーのガイドであり動物写真家としても活動するDylan Ponsさん(31才)。
その日の午後、キャンプ地を出発して車を走らせていた彼のグループは、野生動物が頻繁に水浴びに訪れるNsemaniダム付近で珍しいゾウを見つけ、撮影した。そのゾウは後足の片方が膝あたりまでしかなく、もう一方の後足を引きずりながら歩いていた。下にあるのがYouTubeに投稿された動画だ。
Ponsさんによれば、ゾウは水浴びの直後だったらしく、体に黒く濡れた跡があったそう。YouTube動画には映っていないが、この後、仲間たちと一緒に茂みの奥に消えて行ったとのこと。
地元では知られたゾウ
海外メディアによれば、地元ではこの3本足のゾウがいることは知られており、Vutomiという名前が付けられているという。
ちなみに性別はメスだ。片足を失った理由は不明だが、狩猟者の仕掛けた罠か、子供の頃に猛獣に襲われたせいだろうと考えられている。
野生の環境の中で、片足なしで生きて行くのは厳しいだろう。しかし、「彼女(Vutomi)は自分の境遇を受け入れ、群れと行動を共にしている。それを見れたのは素晴らしいことだ」とPonsさんはメディアに話し、さらにこう続ける。
「彼女の仲間たちが愛情を持って彼女を受け入れ、サポートする様子を見て、心が温かくなった。仲間のゾウには彼女を思いやる気持ちがあるということが、見ていてよく分かった」
サファリツアーのガイドでもあるPonsさんは、「もし道路などでVutomiや、他の負傷した動物に遭遇したときは、近寄って余計なストレスを与えたりしないように」とアドバイスしている。(了)
出典元:UPI:Vutomi the 3-legged elephant adapts, survives amid caring herd(3/10)
出典元:Latest Sightings:This is How an Elephant Walks With 3 Legs(3/10)