世界34カ国が、国連平和維持部隊を攻撃したイスラエルを非難、共同声明に署名
イスラエル軍が国連の平和維持部隊であるレバノン暫定軍(UNIFIL)を攻撃してから、これまで5人の隊員が負傷した。
「攻撃を直ちに中止せよ」
これに対してフランスやイタリア、スペインの首脳は10月11日、共同声明を発表し、イスラエル軍を非難した。
そして10月12日には34カ国が、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)への攻撃について、イスラエルを強く非難する共同声明に署名したという。
この活動はポーランドが始めたもので、共同声明には次のように述べられている。
「私たちは、地域の状況が激化していることを考慮すると、UNIFILの役割が特に重要であると考えている。したがって、我々はUNIFIL平和維持軍に対する最近の攻撃を強く非難する。このような行為は直ちに中止されなければならず、十分に調査されるべきである」
A joint statement by 34 UNIFIL-contributing countries, initiated by 🇵🇱, urges to protect @UNIFIL_ peacekeepers.
We condemn recent incidents, call to respect UNIFIL’s mission & ensure the safety of its personnel.
🇦🇲🇦🇹🇧🇩🇧🇷🇰🇭🇨🇳🇨🇾🇸🇻🇪🇪🇫🇯🇫🇮🇫🇷🇬🇭🇬🇹🇭🇺🇮🇩🇮🇪🇮🇹🇰🇿🇰🇷🇱🇻🇲🇾🇲🇹🇲🇳🇳🇵🇳🇱🇵🇱🇶🇦🇸🇱🇪🇸🇱🇰🇹🇿🇹🇷🇬🇧 pic.twitter.com/66q46Pu1RR— Poland in the UN (@PLinUN) October 12, 2024
イスラエル軍は、UNIFILに対してブルーラインから最大5km撤退するよう求めているが、UNIFIL側は12日、その要請を拒否し、現在の陣地に留まることを表明した。
ブルーラインとは、レバノンからイスラエル軍を完全撤退させるために、2000年に設けられた、長さ120kmに及ぶ境界線のこと。
104カ国がイスラエルの対応を非難
またイスラエルが、国連のグテーレス事務総長を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定し、入国禁止の措置をとったことについても、世界から批判されている。
10月12日には、104カ国の国連加盟国とアフリカ連合が、グテーレス事務総長を支持する書簡に署名し、イスラエル側の対応を非難した。その書簡には次のように書かれていた。
「私たちは、(グテーレス)事務総長をペルソナ・ノン・グラータだと宣言した、イスラエル外務大臣の最近の声明に深い懸念と非難を表明する。このような行為は、紛争の調停や人道支援の提供などの国連の使命を遂行する能力を損なうものである」
104 #UN Member States and the African Union issue letter expressing support for #UNSG @antonioguterres in response to #Israel declaring him persona non grata. @ChileONU initiated the effort which “urges all parties to engage constructively with the United Nations to seek a… pic.twitter.com/ixNKquyDV0
— Rami Ayari (@Raminho) October 11, 2024
レバノンやガザ地区でも犠牲者
一方、レバノンではイスラエル軍による空爆が続いており、レバノンの保健省は、首都・ベイルートの北にあるKeserwan地区で9人が死亡し、15人が負傷したと発表した。
またレバノン北部のBatroun地区へもイスラエル軍の空爆が行われ、2人が死亡、4人が負傷したという。
さらにイスラエル軍はガザ地区でも攻撃を強め、12日には北部で空爆を行い、少なくとも22人のパレスチナ人が殺害された。
ガザ地区の保健当局は、イスラエル軍による8日間にわたるガザ北部の包囲で、少なくとも200人が殺害されたと明らかにしている。(了)
出典元:The Guardian:Middle East live: 34 countries call on UN peacekeeper protection in new joint statement(10/12)