ネタニヤフ首相の専用機、逮捕を恐れ、異例のルートで飛行

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の政府専用機は9月25日、テルアビブからアメリカのニューヨークへ飛び立った。
飛行時間が2時間以上長くなる
ネタニヤフ首相は国連総会に出席するために、ニューヨークへ向かったのだが、政府専用機はヨーロッパの領空をほぼ回避する、異例のルートで飛行したという。
実際、ネタニヤフ首相を乗せた飛行機は、ギリシャとイタリア上空を短時間飛行した後、地中海を迂回し、ジブラルタル海峡上空を通過して、大西洋を横断したそうだ。
この異例のルートにより、ネタニヤフ首相の飛行時間は2時間以上長くなったことが、「FlightRadar24」の記録から明らかになった。
Israeli PM Benjamin Netanyahu’s flight to the US avoided French and Spanish airspace, rerouting over the Strait of Gibraltar.
Israeli media report the move reflects strained ties with France’s Macron and Netanyahu’s fear of arrest under the ICC warrant if an emergency landing… pic.twitter.com/JRDDsdtn7D
— TRT World (@trtworld) September 25, 2025
ネタニヤフ首相が逮捕を警戒
これまでアメリカへの渡航では、ネタニヤフ首相の政府専用機が、ギリシャやイタリアの大部分の上空を通過した後、フランス全土を横断していたという。
しかしイタリアやフランス、ギリシャはいずれも国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であり、同裁判所はガザ地区での戦争犯罪容疑で、ネタニヤフ首相に逮捕状を発行している。
このためネタニヤフ首相は、それらの国の上空を避けるルートを選んだと考えられている。
通常、テルアビブからニューヨークにあるジョン・F・ケネディ空港までの商業便では、11時間弱かかるが、今回、ネタニヤフ首相の飛行時間は13時間になったという。
スロベニアもネタニヤフ首相の入国を禁止
中央ヨーロッパに位置するスロベニアも、すでにイスラエルの極右閣僚であるベン・グヴィル大臣とスモトリッチ大臣の入国を禁止にしている。
また武器禁輸措置を課し、イスラエル占領地域からの輸入を禁止しており、25日には国際刑事裁判所から逮捕状が出ているとして、ネタニヤフ首相の入国も禁止したという。(了)
出典元:ABC News:Netanyahu’s jet largely avoids European airspace in unusual route to New York(9/26)