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「テロリスト」に死刑を適用する法案、イスラエル議会の第一段階で可決

「テロリスト」に死刑を適用する法案、イスラエル議会の第一段階で可決
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イスラエルの議会は11月11日、テロの首謀者に対して死刑を科す法案を可決させた。

 

第一読会で審議が進められていた

 

イスラエル議会では先日から、テロの首謀者に対して死刑を科す刑法改正案の審議が、第一読会において進められてきた。

 

そして11月11日、この刑法改正案は、120議席のクネセト(国会)において、賛成39、反対16で可決されたという。

 

この法案は、極右政治家のイタマール・ベン=グビール国家安全保障相が提案し、ネタニヤフ首相も支持しているそうだ。

 

またイスラエルは三読会制をとっており、第一読会・第二読会・第三読会といった立法プロセスを経て、法律として制定される。

 

パレスチナ人にのみ適用か?

 

イスラエルでは他の法律で死刑が規定されているが、実際に死刑執行はほとんど行われておらず、事実上の死刑廃止国になっているという。

 

しかし今回の法案では、「人種差別的」な動機で、「イスラエル国家とその地におけるユダヤ人の復興に危害を加えることを目的として、イスラエル人を殺害した個人」に、死刑が適用されるそうだ。

 

しかも専門家らは、死刑がユダヤ人を殺害したパレスチナ人にのみ適用され、パレスチナ人を攻撃するユダヤ人強硬派には適用されない、と指摘している。

 

またこのような動きは、パレスチナ人に対するイスラエルの過激主義と犯罪行為をエスカレートさせるとして、懸念されているという。

 

ガザ地区で3人が殺害される

 

ガザ地区では、イスラエルが停戦違反を繰り返しており、ガザ地区の保健当局は11月11日、過去24時間以内に、少なくとも3人のパレスチナ人がイスラエル軍に殺害されたと発表した。

 

またガザ地区の民間防衛隊は11日、北部のガザ市で、身元不明のパレスチナ人35人の遺体が発見されたと発表。遺体はアル・シファ病院に移送され、今後身元確認を進めるという。

 

ヨルダン川西岸地区で工場に放火

 

ヨルダン川西岸地区北西部にあるトゥルカームでは11日、イスラエル人の入植者らがパレスチナ人の工場を襲撃し、放火したと報じられている。

 

イスラエル人の入植者らは、トゥルカーム県の町、ベイト・リド近郊にあるアル・ラダイン工業団地へ侵入。工場や複数の車に放火し、工場の設備にも広範囲にわたる損害が発生したという。

 

しかもイスラエル人の入植者は、イスラエル兵も襲撃し、軍用車両に損害を与えたそうだ。

 

 

この放火事件を受け、イスラエル軍は、「数人のイスラエル民間人」を拘束したと発表。またパレスチナ人4人が負傷したとし、事件を起こした入植者らを非難したという。

 

入植者はたいていイスラエル軍の保護下で行動し、軍はしばしばパレスチナ人に対する彼らの暴力を容認する姿勢を示してきた。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills three in Gaza as crews work to find thousands of missing(11/11)

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