【黒人差別抗議】ミネアポリス市議会が警察の解体・組織再編を可決、しかし問題も
米ミネソタ州にあるミネアポリスで、警察官によって殺害された黒人のジョージ・フロイドさん。
この事件がきっけかとなり、世界で「Black Lives Matter」運動が拡大したが、先日ミネアポリス市議会は警察改革に関する投票を行った。
市議会において満場一致で可決
6月26日、ミネアポリス市議会は満場一致で、ミネアポリス警察を解体し、新しい組織に作り変える手段を講じることを可決した。
この警察改革や予算の削減は、現在アメリカ中で行われている抗議活動によって、提案されているものだ。
今回、市議会は「賛成12、反対0」で可決したが、これにより自動的に警察を解体することになるわけではない。
今回の可決は、これからの長期に渡るプロセスの最初の一歩にしかすぎず、さらに進めるためには11月に行われる住民投票での有権者の支援が必要になるという。
市長は修正案に反対、拒否権も
警察組織解体の提案は、ジョージ・フロイドさんが殺害され、黒人差別への抗議活動が広がるにつれ、市議会の中でも支持を集めることになったそうだ。
ただし警察を解体させるためには、市の条例(憲章)を修正する必要があり、その修正案には警察組織が「コミュニティ安全暴力予防局(Department of Community Safety and Violence Prevention)」に置き換わると書かれている。
この新たな組織は、資格を持った平和的な警察官で構成され、全体として市民の健康を重視する手段を通して、公共の安全を確実なものにするとしている。また警察官は、コミュニティ安全暴力予防局の監視下に置かれるという。
ただ条例(憲章)を変えるには、11月に行われる住民投票で可決されなければならない。また修正案は委員会を通過しなければならず、その後市の条例(憲章)委員会で査定され、8月21日までに市議会にかけられ、可決される必要がある。
しかもミネアポリスのJacob Frey市長は、この修正案を支持しておらず、彼には拒否権もあると言われている。(了)
出典元:NYPost:Minneapolis City Council approves measure to abolish police force(6/26)
出典元:ABC News:Minneapolis City Council votes to replace the police department with a new organization(6/27)