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英調査結果:コロナ禍で、男性は経済を、女性は親しい人を心配している

英調査結果:コロナ禍で、男性は経済を、女性は親しい人を心配している
flickr/Ivan Radic

新型コロナウイルスの蔓延が、人々に大きな精神的ストレスを与えていることは確かだろう。ところで、そのストレスの内容を見てみると、性別によって顕著な違いがあるらしい。最近のイギリスの調査でそれが分かった。

 

記述式の回答を分類してみると

 

それはイギリス・ロンドン大学群の一つである「ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London/UCL)」が、4月6日〜7日に実施した調査。研究者たちは、対象者2500人に「新型コロナウイルスが原因となっている現在の状況についてどう感じているか」を文章で書いてもらった。

 

4月6日、7日といえば、感染したボリス・ジョンソン英首相が入院し、エリザベス女王が感染拡大について異例のスピーチを行った直後。

 

研究者は、回答文中に使われている単語の頻度を分析。それに基づいて、それぞれの回答を「国への衝撃」「家族と友人」「病気/死」「健康への不安」「その他」のカテゴリーに分類した。すると、女性の回答には「友人」「家族」「不安」というような言葉が頻出し、「家族と友人」のカテゴリーに入る回答数(人数)が男性の約2倍だったそう。

 

一方、男性はというと、回答中に「国」「諸国」「統治」「世界」「中国」という言葉が多く使われ、「経済や社会への影響」に関するカテゴリーに入るものが女性の2倍以上だったという。

 

また、どの回答にも「懸念」や「心配」が色濃く表れていたが、比較すると、男性より女性の方が「不安」「悲しみ」といった感情を強く表現していることも分かった。

 

コロナ禍で男女差が浮き彫りに

 

「(普段の時でも)女性は友人や家族について話すことが多く、男性の話題はお金と仕事が中心になる傾向があります」と、調査を行った研究者の一人であるBennett Kleinberg教授は話す。コロナ禍の中で行われた今回の調査でも、「こうした一般的な傾向が反映されている」という。

 

もう一人の研究者Isabelle van der Vegt氏は、新型コロナウイルスによる危機的現状がこうした男女差をより際立たせている、と考える。それが今回の調査結果に出たようだ。(了)

 

出典元:arXiv:Women worry about family, men about the economy: Gender differences in emotional responses to COVID-19(4/17)

出典元:MailOnline:Men worry about the economy during COVID-19 while women are more concerned about the wellbeing of their friends and family, study finds(5/13)

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