米共和党議員がウクライナへ戦闘機を送るよう要求、バイデン大統領へ圧力
アメリカの共和党議員らが、大統領に対し、ウクライナへ戦闘機などを送るよう求めている。
40人以上の共和党上院議員が訴える
ジョー・バイデン大統領は先日、ウクライナへロシア製の「MiG-29」を送る用意があるとする、ポーランドの申し出を断った。
この決定に対し、40人以上の共和党上院議員が公開書簡を書き、バイデン氏の姿勢に「強く反対する(同意しない)」と抗議した。
共和党の議員らはバイデン大統領に対し、ウクライナへの航空機と防空システムの移送を即座に促進するよう要求しているという。
しかしバイデン政権は、そのような行為は「ハイリスク」だと述べている。
「ロシアが優位に立つことは許せない」
ポーランドは先週、「MiG-29」をウクライナに移送する準備として、ドイツの米軍施設に「直ちに無償で」配備すると申し出ていたが、アメリカ政府の高官はこの申し出を却下した。
共和党の上院議員らは、この政府の決定に反対しており、公開書簡においても、次のように述べている。
「必要な武器、弾薬、通信機器、医薬品をウクライナ人に提供しなかったために、プーチンが優位に立つことを許すわけにはいかない。ウクライナが主権を有する領土へ侵略している専制的で無法なロシアに対し、自由の戦いのためにウクライナを支援することは、ヨーロッパがこの時代に直面した最も緊急な任務の一つである」
「我々は、NATOのパートナーによる、あるいはパートナーを通じての航空機、防空システム、その他の能力の移転を直ちに促進するよう、国防総省に指示することを強く求める」
ただアメリカの国防総省はこれまで、パトリオットミサイル防衛システムでさえウクライナに送ることを否定し、代わりに2基をポーランドに送るよう指示し、すでに配備されている。
United States has deployed Patriot AD systems in Poland on the border with Ukraine. pic.twitter.com/AnW3TFjK1S
— Aldin 🇧🇦 (@aldin_ww) March 10, 2022
そもそもアメリカは、ウクライナに直接軍事援助をすることを警戒している。というのも、ロシアはそれを直接的な戦争への関与と理解し、ウクライナを越えて、紛争をエスカレートさせる可能性があるからだという。
しかしウクライナのゼレンスキー大統領は、NATOなどに対し「飛行禁止区域」を設定するよう求めており、それができなければ戦闘機を譲渡してほしいと繰り返し頼んでいる。(了)
出典元:BBC:Republican senators pressure Biden to transfer fighter jets to Ukraine(3/11)