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サンゴが大量絶滅に備えている?K/T境界の時と似た特性を身に着けつつある

サンゴが大量絶滅に備えている?K/T境界の時と似た特性を身に着けつつある
Pixabay

新型コロナウイルスの感染拡大に収束の兆しが見えない中、世界はたった数ヶ月前では想像も出来なかったほどの大きな混乱の最中にある。

 

そんな中、海に生息するサンゴに異変が現れていることが明らかになった。

 

サンゴは”大量絶滅”に備えている?

 

この研究を明らかとしたのは、米国ニューヨークやカリフォルニア、さらには英国、イスラエル、そしてドイツの科学者らによる国際的な研究チーム。報告書は自然科学分野に特化した電子ジャーナル「nature」に掲載された。

 

これによると、世界のサンゴは”サバイバルモード”に突入しており、その様子は”大量絶滅”に備えているかのようであるとのこと。

 

“大量絶滅”とはある時期において、種をまたいだ多数の生物が絶滅することを指し、その直近のものとされるのは約6600万年前の白亜紀末に起きた恐竜の絶滅だ。

 

今回の研究によると、世界のサンゴはこの際と同様の様子を見せているという。

 

※画像はイメージです(Pixabay)

大量絶滅に備えるサンゴの姿とは?

 

それではサンゴは一体大量絶滅に向け、どのような様子を見せているというのだろうか。

 

研究チームは化石動物等の情報を掲載するオンライン上のデータベース「Paleobiology Database」において、2億5000万年前からのサンゴの化石のデータを分析。それらを現在のサンゴと比較した。

 

研究者らは、その中でも約6600万年前の白亜紀から第三紀(K/T境界)の大量絶滅を生き延びた種に着目。それらに共通する特徴を特定した。

 

それらのサンゴには、「深い場所(100m)に住んでいること」や「世界的に分布していること」「他の有機体に寄生していないこと」「孤立しまたは小さなコロニーを形成していること」「白化現象への耐性があること」などの特徴が示されたという。

 

その上で、国際自然保護連合(IUCN) のレッドリストを使い、現存している839種ものイシサンゴ類の特性を精査比較。すると現在のサンゴも、大量絶滅を生き延びたサンゴと同じ特性を身に着けようとしていることが推論できたそうだ。研究に携わったニューヨーク市立大学の海洋生物学者David Gruber氏は、次のように語っている。

 

「サンゴが現在、最後に起きた大量絶滅の時と、どれほど同じ特性を示しているかを見ることは、信じられないほど不気味なことです。サンゴは絶滅への境界線を飛び越える(絶滅を避ける)ための準備をしているように見えます。一方、私たち(人間)はさらにペダルを踏み続けていますが…」

 

※画像はイメージです(Unsplash)

100万種の生物が絶滅の危機に…

 

地球は歴史上、大量絶滅を5回も経験している。

 

一方でこの150年の間において、地球上で絶滅する生物の数は徐々に増えてきている。

 

政府間組織「Intergovernmental Science-Policy Platform on Biodiversity and Ecosystem Services(IPBES)」は、これについて昨年報告書を発表。

 

それによると、100万種もの動植物が絶滅の危機に晒されているという。

 

しかし米国ジョージア大学の海洋生物学者でIPBESのメンバーでもあるJames W. Porter氏は、既に地球上では憂慮すべきほどの割合で動植物が絶滅していることを指摘。

 

さらに昨年オーストラリアとアマゾンで猛威を奮った火災の影響により、事態はさらに深刻さを増しているとする。

 

Porter氏は、人類が地球の生態系に大きな影響を与えるようになった近代以降を起点とし、想定上の地質時代を指す”アントロポセン”という言葉を用い、「アントロポセンは、地球上の生物種にとって非常に危険な時代だ」としている。

 

※画像はイメージです(Pixabay)

人類の未来はいかに…?

 

ただ6回目の大量絶滅が起きたとしても、全ての動植物が絶滅するわけではない。

 

またGruber氏によると、大量絶滅には数百万年という途方もない年月がかかり、その後”大きく異なる形で全てが戻ってくる”という。

 

しかし全ての種が絶滅するわけではないといえど、その中で人類が生き残ることが出来るのか否かは定かではない。

 

2017年には約60%もの霊長類が既に絶滅の危機にあることが明らかになっており、また過酷な環境に適応出来る一部の生物と比較して人類が環境変化に柔軟というわけでもなく、その未来は不透明だ。

 

他方でそのような危機の最中にあったとしても、人類には高い問題解決能力を持つ知能がある。

 

「我々は人を月へと連れて行くことも出来れば、これら全ての素晴らしい技術を思い付くことも出来る。その気になれば、いつの日かこれを逆転させることも出来る」

 

※画像はイメージです(Pixabay)

 

大量絶滅の時に備えているかのような様子を見せる深海のサンゴたち。今後地球上に生きる動植物や人類に待ち受ける未来とは、一体どのようなものなのだろうか。(了)

 

出典:Fox News:Reef-building coral exhibiting ‘disaster traits’ similar to last major extinction Event(3/6)

出典:Newsweek:Fossil Corals Suggest a Mass Extinction Is on the Way: ‘It’s Like a Slow-Motion Car Crash’(3/3)

出典:EcoWatch:Stony Corals Seem to Be Preparing for a Mass Extinction, Scientists Report (3/4)

出典元:nature:Evolutionary Traits that Enable Scleractinian Corals to Survive Mass Extinction Events(3/3)

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