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プーチン大統領がロシア連邦保安庁の職員、150人を解任か

プーチン大統領がロシア連邦保安庁の職員、150人を解任か
flickr_Vyacheslav Argenberg

イギリスのメディアが、ロシア連邦保安庁に関する気になる情報を伝えている。

 

前長官はスターリン時代の刑務所へ

 

メディア「The Times」によれば、ウクライナへの侵攻の失敗にプーチン大統領が怒り、約150人の連邦保安庁(FSB)の職員が解任されたという。

 

解任されたのは、「第5局」の職員。この部署はプーチン氏がFSB長官だった1998年に設置され、ロシアとの関係を維持する目的で、旧ソ連諸国において作戦を実行するための部門とされている。

 

また連邦保安庁のセルゲイ・ベセダ前長官(68)も、先月自宅軟禁された後、モスクワのレフォトボ刑務所に送られたそうだ。

 

この刑務所は、KGBの前身であるNKVD(内務人民委員部)が、1930年代のスターリンの大粛清の際に尋問や拷問に使用した場所だという。

 

A.Savin, WikiCommons

調査報道組織「Bellingcat」が主張

 

連邦保安庁への粛清は、調査報道組織「Bellingcat」のエグゼクティブディレクター、クリスト・グロゼフ氏が報告したという。

 

この組織は、2018年にイギリス南部のソールズベリーで起きた、毒殺事件の犯人2人の正体を暴いている。ただしグロゼフ氏は、今回の連邦保安庁への粛清についての情報源を明らかにしていない。

 

またベセダ前長官は、「侵攻前のウクライナの実情について、ロシア政府に偽の情報を報告した」ことを理由に解任されたと言われている。

 

ベセダ前長官が二重スパイだった?

 

ロシア保安機関の専門家であるアンドレイ・ソルダトフ氏は、ベセダ前長官をレフォトボ刑務所に送ったことで、プーチンはロシアの他のエリートたちに「非常に強いメッセージ」を送ったと述べている。

 

また一方で、ソルダトフ氏は「モスクワ・タイムズ」紙において、ベセダ前長官がCIA(米中央情報局)に情報を流した疑いがある可能性を示唆し、次のように語ったという。

 

「ベセダは第5局を引き継ぐ前、対外諜報活動をしており、モスクワのCIA支局と緊密に連絡を取り合っていた。もしベセダが二重スパイであったとすれば、侵攻までの間にアメリカの情報機関がいかに正確であったかという、クレムリン(ロシア政府)の疑念を説明することができるだろう」

 

ただしソルダトフ氏は、ベセダ氏が二重スパイだったとは考えていない。彼は「裏切り者のせいにできるのはいいことだ。ロシアらしいやり方だ」とし、二重スパイに仕立て上げることは、プーチンの目的に適っていると述べている。(了)

 

出典元:The Times:Putin ‘purges’ 150 FSB agents in response to Russia’s botched war with Ukraine(4/11)

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