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猫を救出したヒーローが停職に!米大手電気通信事業者が炎上中

猫を救出したヒーローが停職に!米大手電気通信事業者が炎上中
GoFundMe/Amanda Fairchild Boyce

3月16日、米ペンシルべニア州フィラデルフィアで起こった心温まる救出劇が、なんとも後味の悪い結末を呼んだ。

 

電柱に上って降りられなくなった猫

 

3月15日、猫の“プリンセス・ママ”は誰の手も届かない場所で困っていた。電信柱の頂上に登り、降りられなくなってしまったのだ。

 

プリンセス・ママのピンチに気付いた飼い主やご近所さんが、深夜に助けようとしたものの無駄に終わり、消防署と動物保護団体に電話。やってきたのは、動物保護の活動をしているSandy McLeishさんだった。

 

ただし、プリンセス・ママに手が届かないのは他の人と同じだ。しかし、Sandyさんは近所で作業中だったMaurice Germanさんを見つけ、助けを求めたのだ。

 

心優しいGermanさんは、プリンセス・ママの救出に手を貸すことに。その様子がこちらだ。

 

 

プリンセス・ママを保護した瞬間、拍手が起こっている。

 

なんとも心温まる光景だ。

 

米国の大手メディアであるCBSは、Germanさんをヒーローとし、雇い主である米電気通信事業者・ベライゾンの名前を出してこの出来事を伝えた。

 

ほっこりムードは一転して炎上へ

 

ヒーローと呼ばれたGermanさんだが、残念ながらベライゾンの目にはそうは映らなかったようだ。

 

Germanさんは会社から15日間の定職を命じられてしまったのだ。もちろん、この間の給料は支払われない。

 

その理由として、彼が救助に使用したトラックは電線に近づくようには設計されておらず、自身だけではなく周囲の人々の命を危険にさらしたからだという。

 

説明を聞けば会社の言い分も理解できるが、あまりにも厳しい罰にベライゾンは炎上する結果となった。

 

世の中どうなっているんだ。(中略)ベライゾンは彼の善行に無給の停職処分を下しやがった。RTしてベライゾンと企業の欲を非難しよう。

 

猫を救って停職になったベライゾンの従業員にはボーナスがふさわしい。罰じゃなくてね。

 

また、ベライゾンのTwitterアカウントにも「携帯電話会社を変えた」「もうファンじゃない」「あんた最低」「ネコ嫌いめ」などの非難の声が寄せられている。

 

ヒーローに寄付が寄せられた

 

3月22日には、Amanda BoyceさんがGermanさんのためにGoFundMeを立ち上げた。Boyceさんは、飼い主と一緒にプリンセス・ママの救出に尽力し、救出の瞬間を撮影した女性だ。

 

2400ドル(約26万6,489円)を目標としたところ、149人から3395ドル(約37万6,971円)もの寄付が寄せられたため、キャンペーンは9日間で受付終了となった。すでにGermanさんは寄付を受け取ったそうだ。

 

コメント欄には、「彼にお金を送りたいから再開して」との声も寄せられている。

 

ハッピーエンドが迎えた意外な結末は、米国内外の多くのメディアに取り上げられている。人々のベライゾンへの怒りは、まだ収まりそうもない。(了)

 

出典元:CBS「Verizon Employee Rescues Momma The Cat Stuck Atop Telephone Pole In Port Richmond」(3/16)
出典元:WBZ「Neighbors Create GoFundMe To Help Worker Suspended For Saving Cat From Pole」(3/25)
出典元:GoFundMe「Heroes come in all forms!

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