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Time誌の皮肉が炸裂!G7の女性活躍の会合に日本だけが男性の大臣

Time誌の皮肉が炸裂!G7の女性活躍の会合に日本だけが男性の大臣
Twitter/@masanobu_ogura

先進7か国(G7)男女共同参画・女性活躍相会合が、栃木県日光市で25日から2日間開催された。開催国の代表として議長を務めたのは、小倉まさのぶ女性活躍相。各国と組織の代表10人のうち、唯一の男性となった。

 

この事実に、アメリカの有力誌のひとつであるTimeが、皮肉の効いた記事を公開している。

 

タイトルから皮肉たっぷり

 

「Japan Sends Male Minister to Lead G7 Meeting on Women’s Empowerment(女性活躍のG7会合に、日本が男性の大臣を送り込む)」とのタイトルが付けられた記事の内容を見てみよう。

 

サミットの内容については、「性暴力からLGBT、経済的不均衡に対する権利まであらゆるものについて議論した。賃金格差を縮小し、役員や管理職における女性の起用を増大することを誓約する」と紹介。

 

こうした女性の活躍を促進するための会合に、男性一人で参加し、その様子が写真に収められたことに対して、Time誌はこう説明している。

 

サミットの写真撮影は、ジェンダーをめぐる闘いが日本で続いていることが浮き彫りとなる気まずいものとなった。今年G7を主催する日本では、ジェンダー平等会議の議長を日本の代表である小倉まさのぶ氏が務めたが、彼は唯一の男性参加者だったのだ。

 

世界経済フォーラムが発表した、最新のグローバル・ジェンダー・ギャップ指数では、日本が146カ国中125位となり、ドイツ(6位)、英国(15位)、フランス(40位)、米国(43位)、イタリア(79位)も含まれるG7諸国の中で最下位となった。

 

「強い熱意を持つ男性リーダーが必要」発言の真意

 

さらに、「男女共同参画は女性だけで主張しても実現せず、強い熱意を持つ男性リーダーが必要」という、小倉大臣の発言を紹介し、「この考えは、ジェンダーやLGBTの権利の欠落について、先進民主主義国の非公式経済圏から高まる批判をかわすのに役立ちそうにない」としている。

 

ちなみに下野新聞によると、この発言は「『男女共同参画は女性だけで主張しても実現せず、強い熱意を持つ男性リーダーが必要』というのが参加者の共通認識。議長で声明をまとめたことに各国から応援をいただき、大きな成果を出せた」というものの一部を切り取ったようだ。

 

男性リーダーが必要というのが参加者の共通認識だったというのは本当なのだろうか。イギリスの代表として参加したジュリア・ロングボトム駐日英国大使は、G7後にこのような投稿をしている。

 

 

議長を務めた小倉氏の貢献については触れられているが、小倉氏が男性だったからうまくいったとは書かれていない。

 

また、読売新聞では、「政治分野での女性の進出は進んでいないが、足元は大きく動き出していると会合で説明した」、「唯一の男性だったので、出席者からは応援をいただいた」との小倉氏の発言が取り上げられている。

 

小倉まさのぶ氏本人は、今回の会合の報告を次のように投稿している。

 

 

今回の人選について、皆さんは納得しているだろうか。それともTime誌のように違和感を覚えているだろうか。(了)

 

出典元:TIME「Japan Sends Male Minister to Lead G7 Meeting on Women’s Empowerment」(6/26)

参考:下野新聞「共同参画 栃木が先導役に 小倉担当相会見 温かなもてなしに感謝 県内関係者らも平等実現へ決意」(6/26)

参考:読売新聞「日本だけ男性大臣、G7男女共同参画・女性活躍相会合で小倉氏「政治分野では進んでいない」」(6/25)

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