「オデュッセウス」が月面着陸に成功、米の民間企業で初めて
アメリカの民間企業が開発した月着陸船が、月面に到達した。
22日の午後6時頃に月に着陸
インテュイティブ・マシーンズ社の着陸船「オデュッセウス」は先週、フロリダ州にあるNASAのケネディ宇宙センターから打ち上げられた。
そして21日には、月の周回軌道に到達。22日の午後6時23分頃には、月面に着陸することに成功したという。
Odysseus passes over the near side of the Moon following lunar orbit insertion on 21FEB2024. The lander continues to be in excellent health in lunar orbit.
(21FEB2024 1608 CST) pic.twitter.com/UX4kgkv5EW— Intuitive Machines (@Int_Machines) February 21, 2024
NASAは「オデュッセウス」の月面着陸を確認し、SNSにも職員が喜ぶ様子を投稿している。ただしまだ、着陸の瞬間は明らかにされておらず、後日動画が公開される予定となっている。
Your order was delivered… to the Moon! 📦@Int_Machines‘ uncrewed lunar lander landed at 6:23pm ET (2323 UTC), bringing NASA science to the Moon’s surface. These instruments will prepare us for future human exploration of the Moon under #Artemis. pic.twitter.com/sS0poiWxrU
— NASA (@NASA) February 22, 2024
NASAの機器などを搭載
「オデュッセウス」の着陸により、アメリカの歴史上はじめて民間の着陸船が月に到達したことになる。
またアメリカ製の着陸船が月に到達するのは、「アポロ計画」以来、52年ぶりになるという。
「オデュッセウス」は、正確な地理位置情報を送信するための無線ビーコンや、宇宙船のエンジンの噴煙によって、月の表面がどのように変化するかを捕捉するカメラなど、NASAの5つの機器や、商業貨物も搭載しているという。
「オデュッセウス」は「オーディ」の愛称で呼ばれており、着陸後はソーラーパネルを開き、太陽光からエネルギーを集め、氷点下で凍るのを防ぐことになるそうだ。
月への挑戦は今年、3回目になり、1月初旬にはAstrobotic社が建造した「Peregrine」月着陸船が重大な燃料漏れを起こし、月への飛行を断念。地球へ帰還し、大気圏に再突入し、燃え尽きた。
一方、日本の無人探査機「スリム(SLIM)」は1月19日に、月に着陸。月に到達した国として、日本は世界で5カ国目となった。しかし着陸船は逆さまになり、通信はできたものの、太陽電池が展開できない状況になったという。(了)
出典元:ABC News:Odysseus moon landing updates: Nova-C makes first successful commercial lunar landing(2/23)