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重病だった13才、慈善団体から「願いを叶える」と言われ、ホームレスに月1回1年間食事を提供

重病だった13才、慈善団体から「願いを叶える」と言われ、ホームレスに月1回1年間食事を提供
Facebook/Make-A-Wish Mississippi

病気で苦しんだ代償とも言える幸運を、自分のためでなく、貧困で苦しむ人たちのために惜しみなく使った少年が、アメリカ・ミシシッピ州にいる。

 

再生不良性貧血の少年

 

Abraham Olagbegi君は、12才の時、再生不良性貧血と診断された。

 

この病気は、骨髄の異常で赤血球だけでなく白血球や血小板まで減少してしまう病気。日本では難病に指定されており、命にかかわることもある。

 

Abraham君の場合は、治療のために受けた骨髄移植手術が成功。その後、集中的な化学療法の期間を経て現在は快方に向かっている。

 

病気で苦しんでいた時期に、彼は1ついい事を知ったという。「Make-A-Wish」という慈善団体が、重い病気にかかった子供の願いを1つだけ叶えるという活動を行っており、Abraham君はその対象者になっていたのだ。

 

Abraham君は術後の通院を続ける中で、自分の願いについて考え、母親のMiriamさんに打ち明けた。それは、地域のホームレスの人たちに、1カ月に1日、食事を無料提供すること。そして、それを1年間続けるというものだった。

 

インタビューを受けて、「日頃から、人に与えることの大切さを教えて来た」と話すMiriamさんだが、Abraham君の願いを聞いた時、プレイステーションが欲しいというような自分のための願いでなくていいのだろうか、と少し心配になったそう。

 

実はこの家族、以前から炊き出しのボランティア活動に参加し続けており、「人に与える」という精神は、Abraham君の中に根づいたもののようだ。彼は海外メディアにこう話す。

 

「それ(ボランティア活動)はやりがいのあることでした。僕はそれをやりながら育って来ました。だから、その根っこの部分に戻ります。そして、教えられたことを実行します」

 

毎月第3木曜日が「Abraham’s Table」の日に

 

慈善団体「Make-A-Wish」はAbraham君の願いを叶え、地元企業や団体と協力して、市内の公園にAbraham’s Table」と銘打った配給スタンドを開設。毎月第3木曜日に80人分の食事を手渡している。

 

Facebook/Make-A-Wish Mississippi

 

「食事を受け取ったホームレスの人の中には、後からわざわざ戻って来て、お礼に歌を歌ってくれる人もいます。やっていて気持ちがいいです。みんなの心が温かくなります」とAbraham君。

 

「Make-A-Wish」の担当者はこう言って彼を褒める。

 

「周囲からのサポートを受けて当然という時に、こんなにも自然に他人に与えることができる……素晴らしい若者、というしかありません」(了)

 

出典元:Good News Network:13-Year-old Boy Granted a “Make-A-Wish” and Uses It to Feed the Homeless Every Month for a Year(11/16)

出典元:WLBT:‘I am a person of hope’: 13-year-old Jackson teen chooses others over himself with Make A-Wish(9/19)

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