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3万4000年前から稼働中のシロアリの塚を発見【南アフリカ】

3万4000年前から稼働中のシロアリの塚を発見【南アフリカ】
YouTube/Stellenbosch University

南アフリカ共和国で、遥か以前から存在していたシロアリの塚が見つかり、驚きが広がっている。(アイキャッチの写真は、塚の場所が分かりやすいよう、あえて色をつけたもの)

 

ミナミシロアリの塚を年代測定

 

この調査を行ったのは、南アフリカにあるステレンボッシュ大学の環境科学者である、ミシェル・フランシス氏が率いる研究チームだ。

 

彼らは、南アフリカ西海岸に広がるエリア、ナマクアランドを流れるバッフェルス川の岸辺で、数多くのミナミシロアリ(Microhodotermes viator)の塚を発見したという。

 

そして研究の過程で、放射性炭素年代測定法を使い、これらのアリ塚の年代を測定。その結果、現在も稼働しているアリ塚が、数万年前のものであることが判明した。

 

しかもアリ塚の中には、3万4000年前のものもあることが明らかになったそうだ。

 

これまで最も古いアリ塚は4000年前

 

3万4000年前となると、地球上を覆う氷床が最も拡大した最終氷期極大期よりも前から、このアリ塚が存在していたことになる。

 

しかもこれまでに確認された、最も古いアリ塚は、ブラジルで発見された4000年前のものになるという。

 

シロアリはエサ探しの途中で木片を集め、それを巣に持ち帰り、これらの有機物は何年もかけて積み重なり、炭素を豊富に含む貯蔵庫を形成するそうだ。

 

フランシス氏らの以前の研究でも、シロアリの塚1つあたり、約15トンの炭素を蓄えることができると推定されている。

 

フランシス氏らが率いる研究チームはまた、今回の調査でシロアリの塚の化学分析を行い、大気中の炭素を塚に取り込む化学プロセスも明らかにしたという。(了)

 

出典元:Livescience:Scientists discovered the oldest termite mounds on Earth — and they’re 34,000 years old(6/25)

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