エジプト最後の王朝の遺物が、墓の周囲から発見される【画像】
エジプトのナイル川沿いの地域で、最後の古代王朝のものと思われる遺物が発見された。
墓の周囲から金貨や宝石
エジプトでは先月、ナイル川のデルタ地帯にあるディムヤート県(ダミエッタ県)のテル・エルディール(Tell al-Deir)遺跡において、63の墓が発見されたという。
ここは古代都市に広がる墓地「ネクロポリス」とされ、発見された墓は日干し(泥)レンガなどでできた簡素なものだったそうだ。
そして今回、その墓の周りから、エジプト後期(第26王朝時代:紀元前664年~紀元前525年)および、プトレマイオス朝時代(紀元前305年~紀元前30年)に遡る、金貨や宝石が発見されたそうだ。
また彫像や葬儀用のお守り、プトレマイオス朝時代に遡る38枚の青銅貨が入った陶器の容器なども見つかったという。
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エジプト最後のプトレマイオス朝
エジプト観光考古省は8月12日、現在専門家らが、これらの遺物の修復と分類に取り組んでいると発表した。
またこれらの遺物の一部は、今後エジプト国内の博物館で展示される可能性があるそうだ。
プトレマイオス朝は、エジプトがローマ帝国の一部となる前の、最後の王朝とされている。
またこの王朝は紀元前332年に、マケドニアのアレクサンダー大王がエジプトを占領した後、部下の一人であるプトレマイオス1世により、紀元前305年に建国されたという。
その後、統治はプトレマイオスの子孫に受け継がれ、クレオパトラで王朝が終わりを迎えることになる。
エジプトでは2018年にカイロのエジプト博物館で、初めてプトレマイオス朝時代の遺物、約300点を展示したという。(了)
出典元:ABC News:A trove of ancient artifacts from Egypt’s last dynasty has been discovered in tombs(8/13)