世界初のゾウのロボット、長い鼻で物を掴むことも可能【動画】

世界で初めて、ゾウのロボットが作られ、ちょっとした注目を集めている。
繊細な作業ができる柔軟な鼻
そのロボットを開発したのは、スイスの研究者たちで、彼らは様々な形状に変形できるプログラム可能な「格子構造」を開発。
そして繊細な作業に対応できる柔軟な長い鼻と、より自然な動きを可能にする足を装備した、ゾウのロボットを作り上げた。
YouTubeに投稿された動画でも、ゾウの鼻が花を繊細に掴み、4本足で自然に近い形で歩き、またボーリングをする様子が映っていた。
軽量で適応性の高いロボットの設計が可能
「格子構造」の部分は発泡スチロールでできており、多数のユニットで構成され、3Dプリント技術により作られているという。
7月16日に科学誌「Science Advances」に掲載された研究論文において、スイス連邦工科大学ローザンヌ校の博士研究員であるQinghua Guan氏は、次のように述べている。
「私たちは、プログラム可能な格子構造技術を用いて、ねじったり、曲げたり、回転したりできる柔らかい鼻と、より剛性の高い股関節、膝関節、足関節を備えた、筋骨格に着想を得たゾウ型ロボットを開発しました」
また研究者によれば、この技術を使い、100万通り以上の異なる構成を組み合わせることで、「無限の」幾何学的バリエーションを実現し、軽量で適応性の高いロボットの設計が可能になるという。
そもそも最先端のヒューマノイドロボットを含むほとんどのロボットは、人間や他の動物と比較すると、かなり動きがぎこちなく不格好だ。
そして動物たちの多様な動きは、筋肉、腱、靭帯、骨のネットワークから生まれ、多くの場合、これらはすべて連携して機能しているため、この複雑さをロボットで再現することは難しいと、研究者たちは考えている。(了)
出典元:Livescience:Watch first-of-its-kind robot elephant go bowling(7/18)