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インドネシアの冷凍エビからセシウム137を検出、FDAが警告

インドネシアの冷凍エビからセシウム137を検出、FDAが警告
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アメリカ食品医薬品局(FDA)は8月19日、インドネシアから輸入された冷凍エビが放射性物質に汚染されている可能性があると警告した。

 

食品として流通していない

 

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、冷凍エビを積んだ輸送コンテナから、税関職員が放射性セシウム137(Cs-137)を検出したことを受け、調査を開始した。

 

その結果、パン粉をまぶした冷凍エビのサンプルの1つに、Cs-137が含まれていることが確認されたという。

 

この冷凍エビは、インドネシアを拠点とする企業「PT. Bahari Makmur Sejati(BMSフーズ社)」によって加工されたもので、コンテナ船により、カリフォルニア州のロサンゼルスやテキサス州のヒューストン、ジョージア州のサバンナ、フロリダ州のマイアミに輸送されていたそうだ。

 

現在、これらのコンテナはアメリカへの輸入が許可されず、放射性物質の反応を示した製品は食品として流通していない。

 

輸入された他のエビ製品も調査

 

またFDAは予防措置として、セシウム137が検出される前に、同じ会社から輸入された他のエビ製品についても調査を実施したという。

 

これらの輸入された製品は当時、放射性物質の検査で陽性反応が出ていなかったが、FDAは消費者にそれらの製品の摂取を控えるよう勧告し、小売業者に回収を促したそうだ。

 

FDAによれば、安定セシウムと呼ばれる非放射性セシウムは、自然環境中に存在し、岩石、土壌、塵の中に含まれているという。

 

ただしウランの崩壊や核爆発、または原子炉事故にさらされるとセシウムは放射性になり、セシウム137の半減期は約30年とされている。

 

検査結果によると、パン粉をまぶしたエビのサンプルで検出された同位体の量は、消費者に短期的に直ちに危害を及ぼすほど高くはなかったという。

 

しかし、検出された濃度は、長期間にわたり製品を繰り返し摂取した場合、特に環境中やX線などの日常的な医療処置で浴びる低レベル放射線と合わせると、リスクをもたらす可能性があるそうだ。

 

長期的には、Cs-137への繰り返しの曝露は、DNAを損傷し、癌のリスクを高める可能性があると言われている。(了)

 

出典元:Livescience:FDA issues warning over possible radioactive shrimp(8/19)

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