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世界最古の毒を使った武器、6万年前の矢尻から毒素を検出

世界最古の毒を使った武器、6万年前の矢尻から毒素を検出
Science Advances

研究者らが南アフリカで発見された古代の矢尻(石鏃)を調査し、世界最古の毒を使った武器であることが明らかにされた。

 

毒の使用が5万年以上も遡る

 

その矢尻は、数十年前に南アフリカの洞窟「Umhlatuzana rock shelter」で発見されたもので、今から6万年前に石英から作られたと考えられている。

 

そして今回、研究者たちは10個の矢尻を化学的に分析。その結果、5個に遅効性の毒の痕跡が残っていたことが明らかになったという。

 

1月7日(水)に科学誌「Science Advances」に掲載された研究論文の中で、研究者たちは、恐らくタンブルウィード(回転草)の1種に由来するその毒が、標的の獲物を弱らせ、狩猟に必要な時間とエネルギーを大幅に削減したと述べている。

 

これは世界最古の毒を使った武器とされ、今回の発見により、狩猟採集民による毒の使用が確認されていた時期が、5万年以上遡ることになったそうだ。

 

1つの矢尻に2種類の毒

 

今回、研究者たちは、以前採取された216個の矢尻のうち10個に、分析可能な微細な残留物が残っていたため、詳しく調査を行ったという。

 

そして研究者たちは、5本の矢尻の残留物から、植物由来の毒素「buphandrine」の痕跡を発見。そのうち1個には、「epibuphanisine」という毒素も含まれていたそうだ。

 

研究者たちは、もともと5個の矢尻すべてに両方の毒素が塗られていた可能性が高いものの、現在の技術で検出できるほどの残留物は残っていなかったと述べている。

 

人類が植物の薬理学的効果を理解

 

研究者たちは研究論文の中で、今回の発見により、先史時代の狩猟採集民が、これらの植物の薬理学的効果を理解していたことが示されたと指摘。

 

研究論文の筆頭著者で、スウェーデン・ストックホルム大学の考古学教授であるSven Isaksson氏も、「人類は長らく食料や道具の製造のため、植物に依存してきましたが、今回の発見は植物の生化学的特性が意図的に利用されていたことを示しています」と述べている。

 

またIsaksson氏によれば、毒が効力を発揮するまでには時間がかかるため、狩猟民は因果関係を理解し​​、狩猟の計画を立てなければならなかったという。

 

これまで、毒兵器の使用が明確に示された最古の証拠は、南アフリカのクルーガー洞窟で発見された7000年前の毒矢で、それは有蹄類の腿骨に埋め込まれていたそうだ。(了)

 

出典元:Livescience:60,000-year-old poison arrows from South Africa are the oldest poison weapons ever discovered(1/7)

 

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