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岐阜大学の研究室が、女の子と手を繋ぐ感覚をそっくり再現するVRデバイスを発表

岐阜大学の研究室が、女の子と手を繋ぐ感覚をそっくり再現するVRデバイスを発表
YouTube/岐阜大学 木島研

女の子と手を握り合って歩きたい、けれどそういう彼女がいない、という男性諸氏のために、岐阜大学の研究チームが画期的なハイテクデバイスを開発したのをご存じだろうか。

 

ロボットハンド「お散歩彼女」

 

岐阜大学・工学部の研究グループが開発し、第25回日本バーチャルリアリティ学会で発表されたそのデバイス「お散歩彼女」は、簡単に言うとロボットの手だ。マイコンや圧力センサー、フィルム状のヒーター、電動モーターなどが金属の骨格に装備され、全体が柔らかいゲル素材で覆われている。手の部分だけで、体はない。

 

開発の目的は「一人で歩いているのにまるで誰かと一緒に歩いているかのような感覚を提示する」ことだという。使い方は簡単で、手を握るように持って歩くだけ。

 

YouTube/岐阜大学 木島研

 

手つなぎ感覚を徹底的に再現

 

注目すべきなのは、手つなぎ感覚を再現するための工夫が凝らされている点だ。人肌に似た素材が使われている、とか、体温と同じ温かさになっている、などは当然のこと。例えば、手を繋いで歩けば、その手に薄っすらと汗をかくのが自然だろう。「お散歩彼女」の皮膚表面には微小な穴が開いており、そこから水分が浸み出してほのかな汗かき状態を再現するようになっている。(香水を浸み出させることもできる)

 

また、手をぎゅっと握れば、「お散歩彼女」のセンサーが感知して電動モーターを動かし、手を握り返してくれる。それも、やんわりと握ってくれたり、キュッと握り締めてくれたりするらしい。

 

さらに、相手が先に歩いてこちらが引っ張られる感覚や、逆に、こちらが相手を引っ張る感覚も再現できるとのこと。(装着者の前腕に付けられたレールに沿って力の支点がずれるため、前や後ろから引かれるように感じる)

 

第25回日本バーチャルリアリティー学会大会論文集

 

極めつけはスマートフォンとの連携だ。専用アプリが、スマートフォンにもともと付いている加速度センサーで歩く速度を測り、それに応じた足音、衣服の擦れる音、呼吸音をスピーカーから流してくれる。

 

 

この「お散歩彼女」は、淋しさを紛らすためだけの道具ではないらしい。発表された論文の最後には、「存在しない人の気配とコミュニケーションをとるという、さらに拡張した新しいコミュニケーション手段を示すもの」と書かれている。存在しない人とコミュニケーションをとる時代が、いよいよやってきたようだ。(了)

 

出典元:第25回日本バーチャルリアリティ学会大会論文集:お散歩彼女

出典元:boredpanda:Researchers Develop High-Tech Device That Simulates Holding a Girl’s Hand(11/5)

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