「モデルナ」の新型コロナ・ワクチン、高いレベルの中和抗体を生成、3カ月持続
米製薬会社「モデルナ」の新型コロナウイルス・ワクチンについて、新たなデータが発表され、現時点での抗体の持続期間について明らかにされた。
2回目の投与後に抗体が持続
「モデルナ」が開発している新型コロナ・ワクチンについて、新たなデータが12月3日、「New England Journal of Medicine」において発表された。
それによると、2回目のワクチンを被験者が投与された後、少なくとも抗体の効果が3カ月続くことが明らかになったという。
「モデルナ」の医療主任であるTal Zaks医師は次のように述べている。
「これらのデータは、mRNA-1273がCOVID-19を防ぐという最近証明されたハイレベルの効果に、耐久性もあるという、さらなるより良い見通しを私たちに与えました」
2カ月持続することは分かっていた
「モデルナ」のワクチンは、すでに第三相の臨床試験において、新型コロナの感染を防ぐ効果が94%以上あったと報告されている。
しかしこの時の報告では、ワクチンが安全であり、約2カ月間効果が続くとしか示されていなかった。
そして専門家の間でも、ワクチンがどれだけの期間、感染を防ぐかについては分かっていなかったため、今回のデータは非常に有望だと考えられている。
高いレベルの中和抗体を保有
今回発表されたのは、第一相の臨床試験に参加した被験者からのデータだが、2回目の投与をされた34人の健康な大人が3カ月経った後でも、高いレベルの中和抗体を保有していることが明らかになったという。
また年齢層が高いグループの場合、抗体のレベルが少し低下する可能性も見られたが、全体として結果は有望だと研究者らは見ている。Emory大学のCarlos Del Rio医師は、次のように語っている。
「これは素晴らしいニュースであり、非常に心強いものです。これは重要なことで、今回の発見はワクチンに有効性があるだけでなく、耐久性もあるというさらなる証拠でもあります」(了)
出典元:ABC News:New data shows people who got Moderna vaccine still had antibodies 3 months later(12/4)