アラブ首長国連邦で珍しく土砂降りの雨、人工降雨の実験の成果か?
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイでは、人工的に雨を降らせる実験が行われており、その成果と主張する動画が公開された。
国立気象センターが動画を公開
アラブ首長国連邦の年間平均降水量は約100ミリで、夏になると49℃まで気温が上がり、特に雨も少なくなるという。
しかし7月17日から25日にかけて、アラブ首長国連邦の国立気象センター(National Center of Meteorology)は、土砂降りの雨が降る中を車が走っていく動画をYouTubeに投稿。
この雨が人工降雨(クラウドシーディング)の試みによって促されたものだと説明した。
雲の中に化学物質をまく作戦
実はアラブ首長国連邦では以前から、降水量の低下を防ぐため、人工的に雨を降らせる試みを続けてきたという。
この人工降雨は人間が乗っている飛行機で、雲の中にヨウ化銀などの化学物質を撒き、降水量を増やすという作戦だ。
「ナショナル紙」によると、この豪雨により、アル・アインの街では滝が出現し、車の運転も危険な状態になったという。
2017年から9つのプロジェクトに投資
アラブ首長国連邦では2017年からこのような9つのプロジェクトを始めており、1500万ドル(約17億円)も投資してきたという。
またその1つのプロジェクトには、ドローンを使って雲に電荷を打ち込むものもあるとか。
このプロジェクトを主導しているのは、イギリスのレディング大学の研究者たちで、実際に携わっているMaarten Ambaum教授は、3月にBBCの取材に対し次のように語っている。
「UAEには雨が降りやすい条件を作り出すのに十分な雲があります。このプロジェクトでは、乾いた髪の毛が櫛にくっつくように、電気パルスを受けた水滴が合体してくっつくようにします。水滴が合体して十分な大きさになると、雨となって降ってくるのです。雲に電気ショックを与えることは、化学物質を使用しないので好ましいのです」(了)
出典元:INDEPENDENT:Dubai is making its own fake rain to beat 122F heat(7/22)
出典元:BBC:UAE to test cloud-busting drones to boost rainfall(3/17)