スタバが全店でプラスチック製ストローを廃止へ、2020年まで段階的に
米コーヒーチェーン大手スターバックスは9日、使い捨てのプラスチック製ストロー使用を2020年までに全店で段階的に廃止すると発表した。
紙または生分解性ストローも使用
使い捨てストローは海洋を汚染させ、海洋生物を危険にさらしていると指摘され、禁止に踏み切る国や自治体が相次いでいる。今回の措置によって使われなくなるストローは、年間で10億本以上になるという。
ストローに代わり、スターバックスでは蓋の一部がせり上がって吸い口になっている容器を導入する他、フラペチーノなどの飲料については、紙または生分解性プラスチック製ストローを利用するそうだ。
同社は持続可能性を追求する取り組みを打ち出しており、リサイクル可能なカップや生分解性素材のカップ開発に1000万ドル(約11億円)の投資も表明しているとか。
ネット上では賛否両論も
ただしBBCによれば、スターバックスによるプラスチック製品削減の取り組みには、賛否両論が出ているという。
SNSでもスターバックスの決定を歓迎するコメントがある一方、あるツイッターユーザーは「1.プラスチック製ストローをやめる 2.代わりに大きなプラスチックの飲み口付きふたにする」と皮肉るコメントを投稿。
また障害のためにストローが必要な人もいると指摘する声もあり、ある顧客は「ストローが必要な障害者はどうするのか。ないと私は飲んだり食べたりできない」とツイートしたとされている。
これらの批判に対し、スターバックスは即座に対応。「良かれと思ってやっているとしても、カップやふたとは違ってストローは、重量や大きさのためにリサイクルができません」とツイッターで述べたという。
さらに「紙や堆肥にできるプラスチック製などのストローの選択肢も提供します。もしその方が良かったり、必要だったりすれば頼めますし、フラペチーノ類の飲料はストロー付きが基本です」とコメントしたそうだ。
動画がきっかけで、多くの企業も取り組む
プラスチック製ストローの環境への影響については、2015年に絶滅が危惧されるウミガメの鼻からストローを取り除く動画が拡散された後間もなく、問題視されるようになったと言われている。その動画が下になる。
そして現在さまざまな企業もこの問題に取り組んでおり、ホテル大手のハイアットは9日、ストローやマドラーを全廃させる計画を発表。9月1日からは、系列ホテルで客に求められた場合にのみ、プラスチック製ストローなどを提供するという。
マクドナルドは先月、英国とアイルランドで9月から紙のストローへの切り替えを始めると発表しており、切り替えは2019年に完了するとしている。
英国や欧州連合(EU)もストローなどのプラスチック禁止を打ち出しているほか、米国では自治体が相次ぎ規制を導入。シアトルでは1日から、プラスチック製ストローや食器の使用を禁止する法律が施行されたそうだ。(了)
出典元:CNN.co.jp:スタバ全店でプラ製ストロー全廃へ、ハイアットも表明(7/10)
出典元:BBC NEWS JAPAN:スタバ、プラスチック製ストローを廃止 2020年までに(7/10)